スピーカーの不思議
電気工学科
音楽を聴くときには、スピーカーを使います。なぜ、スピーカから音が出てくるのでしょうか。スピーカーは堅い言い方をすると電気音響変換器の一つです。これは、電気信号を機械的な振動に変え、その振動を振動板に伝えて空気の圧力変化を生じさせ、音を発生させるものです。良いスピーカーにはどのような特性が必要なのでしょうか。良い音がするスピーカーとは、人の声は人の声として聞こえ、ギターの音はギターの音として聞こえるように、再生音が元の音に忠実であることです。これが簡単なようで意外と難しいのです。高い音や低い音は周波数が異なりますが、広い範囲で均一な周波数特性を持たせることが難しく、そのために色々な工夫によって、できるだけ一定になるようにしています。
ところで、スピーカーは必ず箱などの入れ物(エンクロージャーと言います)に付けて使用します。これにも大切な理由があります。また、スピーカーを理解するためには音の性質や人の耳の特性についての理解も必要です。これらを含めて皆さんにお話ししたいと考えています。