日本大学理工学部

Step2

物理だって周期表!

物理学科

私たちの身の回りのすべての物質は原子からできています。原子が原子核と電子からできていることから出発して、物質の様々な性質を説明しようとする物理学を物性物理学といい、私たちの生活に最も身近な物理学です。また、原子にはたくさんの種類があり、それが元素で、現在までに114個の元素があることが知られています。その元素を主に化学的性質により整理したものが周期表です。中学では、周期表の各段(周期)の最大の電子の数は2, 8,8,18…と学びます。高校になると、原子の中の電子はK殻、L殻、M殻、N殻などのように分類され、それぞれの殻に2n2個の電子が占有できると学びます。いずれの場合も、複数の同心円を書いて、同心円上に黒丸で電子を表現して、模式的に原子内の電子の状態をあらわしていますが、実際の電子は同心円上に数珠状につながっているわけではありません。実際の電子の運動はシュレディンガー方程式により記述されます。原子の示す様々な性質は、その中の電子の運動状態(配列)が深くかかわっており、原子の中の電子の状態を調べると、その原子を含む物質の性質の一端が見えてきます。物質を対象とした最先端の分野では、物理学や化学や電子工学などが複雑に絡み合っていますが、その中でも最も基本的なものは物理学です。この講義では、周期表に関する解説の後に、写真のような組み立て周期表の作製を予定しています。

高野 良紀
高野 良紀
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