日本大学理工学部

Step2

有限・離散な数学― グラフ理論

数学科

グラフ理論におけるグラフとは、普段使われているグラフと異なり、幾つかの点とその間を結んだ線で出来ている図形のことをさします。例えば鉄道の路線図や道路図などが、その具体的な例です。グラフ理論は、そういった図形の組合せ的性質を研究する数学の一分野です。


歴史的には、オイラーの一筆書きの問題、いわゆる「ケーニッヒベルクの橋問題」と呼ばれるオイラーの定理が最も古い定理の一つでしょう。しかし現代のように大きく発展したのは20世紀からで、何千年の歴史を持つ数学の中では、新しい分野の一つといえるでしょう。しかしそれだけに、まだまだ未解決な問題が多く残されていて、活気に満ちたジャンルといえます。よく知られた「四色問題」はグラフ理論の問題で、解決されたのはわずか30年前です。しかもその証明はコンピュータを使った煩雑なもので、現在でもシンプルな証明を与えようという試みが行われています。

善本 潔
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