研究紹介

研究紹介

小型で可搬性の高いD-D核融合型中性子線源の開発

原子核を構成する中性子は電気的に中性であり、物質の透過性が非常に高いなどの特徴があります。その特性を活かし、例えばホウ素中性子捕捉療法による癌治療や中性子ラジオグラフィによる非破壊検査への応用が期待されています。これらの応用を実現するためには小型で可搬性の高い中性子源の開発が重要となります。本研究では重水素原子核同士を融合させる核融合型中性子源の開発を行っています。特徴は装置が小型であること、電圧電流により発生数を制御できることなどが挙げられます。装置中央部にリング状の陰極を配置し、その両端に設置した二つの陽極との間でグロー放電を形成します。放電により生成された重水素原子核を負の高電圧によってリング状陰極の中心部に加速・収束し核融合反応を起こします。写真はビーム状放電の様子であり、陰極付近からの中性子発生を確認しています。
(量子理工学専攻教授 渡部 政行)

人口減少社会・縮小社会に対応した新まちづくり学を展開

わが国は2000年初頭をピークに急速な人口減少社会に突入しました。この影響により、都市・地方財政が低下していく今後の日本は、新規の大規模施設・空間整備は実現困難となります。そこで今、新たなまちづくり学として注目されているのが"都市・地域の既存ストックの活用術"です。これまでの好景気で創出してきた施設・空間において、一定の役割を終えた施設空間を地域のために再活用(リノベーション)します。その実践的研究として、都市・地域の中で大空間を有し、無柱空間であるがゆえに多様な用途が期待できる"倉庫のリノベーション研究"に取り組んでいます。また、人口減少により廃校を余儀なくされた小学校を豊かな地域共有スペースとして再生するための"廃校再生の研究プロジェクト"にも取り組んでいます。これらは、縮小社会日本における新たなまちづくり学の先進的研究プロジェクトといえるものです。
(まちづくり工学専攻教授 岡田 智秀)

大地震後でも安心して建物を使い続けられる"滑り基礎構造システム"に関する研究

"滑り基礎構造システム"とは、コンクリート製の人工地盤と建物の基礎板の間に摩擦材(黒鉛粉末)を塗布することにより、建物への地震入力加速度が低減される構造システムのことである。大地震後でも安心して建物を使い続けられる建築構造システムとして"免震・制震構造"が有効であることが知られているが、コスト、施工性及び維持管理などの課題より、中小規模の建物への普及が広く進んでいるとは言えないのが現状である。
そこで、免震・制震構造に準じた高い耐震性能を有し、低コストかつ容易な施工で実現可能な構造システムとして"滑り基礎構造建物"を提案し、研究・開発に取り組んでいる。大地震時に地盤加速度が一定以上になると基礎板が滑り、建物への地震入力が低減される"滑り基礎構造システム"の有効性について、様々な条件下での振動台実験や地震応答解析により検証している。
(海洋建築工学専攻教授 北嶋 圭二)

ミャンマー産の生物資源からの生活習慣病対応創薬シーズ探索

当研究室では天然資源を起源とする創薬シーズ探索を行っています。当該研究分野では、生薬含有成分の精製技術、単離化合物の化学構造を同定する技術、生理活性を効率よく測定する技術と共にこれまで研究対象となっていない生物資源を手に入れることが重要になっています。我々は、最近まで長期間鎖国状態であったミャンマー産の生薬に着目しています。2017年度は、10種類程度のミャンマー生薬から多くの生理活性物質を単離・同定しました。たとえばMansonia gageiという生薬から新規物質5種を含む8種の化合物を単離・同定し、それらの化粧品基材としての実用性を測定しています。
我々は引き続きミャンマー産研究未着手生薬から、未知の生理活性物質を探索し、新たな創薬シード化合物を得ることにより人類の生活の質(QOL)向上に貢献したいと考えています。
(物質応用化学専攻教授 仁科 淳良)

NUBICにおける特許件数

技術に関する研究成果などを民間事業者へ移転する推進機関として設置されている日本大学産官学連携知財センター(略称:NUBIC ニュービック)に係属する産業財産権などで、理工学部は国内外の特許出願件数、特許公開件数とも日本大学のなかで多数を占め、活発な研究活動の実績を示しています。


理工学部の特許件数(平成25年~平成29年12月)

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学外からの研究補助金

各種補助金は、大学における教育・研究活動をより活性化すると同時に、社会からの評価指標ともなるものです。理工学部では、科学研究費助成事業(科研費)をはじめとした外部資金の獲得に積極的に取り組み、申請を奨励する制度も設けています。


委託研究・研究奨励寄付件数(平成24年~平成29年)
科研費の申請・採択件数(平成24年~平成29年)
外部資金導入の推移(平成24年~平成29年)

受賞紹介

最先端研究から生まれる様々な研究成果は、学会・団体・企業から高い評価を受けており、かつ、積極的に社会へ還元しています。

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