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【参加報告】テレビ朝日 「世界がザワついたマル秘映像 ビートたけしの知らないニュース 石坂浩二も知らないSP」で、土木工学科関研究室が世界で初めて10mのダ・ヴィンチの橋に成功!

5月7日(日)にテレビ朝日系で放送されましたバラエティ特番「世界がザワついたマル秘映像 ビートたけしの知らないニュース 石坂浩二も知らないSP」で、土木工学科 関 文夫教授(専門:構造・デザイン)の研究室が、番組内の「ダ・ヴィンチの橋を10mのスケールで作り、そこに人が立てるのか」という企画に挑戦し、見事、世界で初めて成功させました。


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このダ・ヴィンチの橋というのは、橋に大変興味があったといわれるレオナルド・ダ・ヴィンチが考案した工法で、釘などを一切使わずにそれぞれの部材同士で支えあうだけで成り立つ橋です。
実際に、机上で割り箸等を使ってやってみると、小さいものは案外簡単に組めるもので、幅5m程度のものであれば世界でも例がありますが、それが人が乗れるほどのもの(今回10m)となると木材の数も増え、重みも増し、寸分の違いも許されないということになってきます。

今回のミッションは、人の重みも計算して、乗っても崩れない橋を、プールの真ん中にかけるという高度なもので、関教授以下研究室の学生達は、毎日夜遅くまでひたすら緻密な計算をしながら設計図をつくったそうです。実際に船橋キャンパスの「測量実習センター」の前で試しに作った時には、やはり大きくなってくるとねじれも発生し、なんとか摩擦でもっているので、実際にこれを持ち上げて移動させるとなると、この繊細なつくりでは大変に難しいということがわかったそうです。

撮影当日(場所は千葉県大多喜)は、テレビでも放送されていましたが、かなりの強風が吹き荒れていました。
この繊細な橋は、まずプールサイドで組み上げるのですが、はじめはなかなかうまくいきませんでした。釘などで固定している部分が一切ないため、風などによる少しのズレがゆがみとなり、支える力がなくなっていきます。
焦りの色が見えはじめる中、日ごろからいいチームワークはますます良くなっていき、午後になると奇跡的に風がおさまり、今回上に乗っていただくことになった平井"ファラオ"光さんも一生懸命橋づくりに参加していただき、とうとう幅10mの橋が完成しました。
これだけでも「世界初」の偉業を成し遂げたということになるのですが今回はそれだけでは終わりません。

さて、ここでどうやってプールの中央に持っていくのか。
そこで登場したのがシートを敷いて、洗剤を塗って横にすべらせていく方法です。

両方の橋を同時に同じづつ移動させなければズレが生じてしまいます。
これは慎重な作業です。
声を掛け合いながら慎重に慎重に移動させていきます。
それはかなりの時間を要する作業となりました。

最終的にプールの中央にまでもってきた時には、その歪みのない立派な橋は、太陽で水面が輝く光が反射して、それは本当に美しい姿を見せてくれました。横から見ても、下から見ても、構造の美しさが光る見事な、まさにプールに架かる橋となり完成しました。


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さて、これに上から人の重みをかけて崩れたりしないのだろうか・・・。
もちろん計算上ではうまくいくということで設計されていますが、予期しない様々な要因までははいってませんので、関教授をはじめ皆祈るような気持ちで見つめます。
平井"ファラオ"光さんの気持ちもこちらに伝わってきます。
何がなんでもこの橋に慎重に乗ってうまく重さをかけなければならない。乗り方ひとつでゆがんでしまう。
足元の震えが見えます。
それは決して高いところに乗る恐怖ではなく、この責任重大な任務を果たさなければならないという責任感からくる緊張の震えです。
しばらくして、心を決めたファラオさんは静かにゆっくりと全体重を移動させました。


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そして立ち上がり両手を広げた時、
学生達の歓喜の声が響き渡りました。


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今、ここに、日本大学理工学部土木工学科の関研究室が、
世界で初めて、10mのスケールのダ・ヴィンチ工法での橋を完成させ、そこに人を乗せるというミッションを達成したのです。

学生と関教授のコメントは次の通りです。


■黒田 慎之介 (大学院2年生)
ものづくりの楽しさを知ることができただけでなく、それと同じくらいの怖さも知ることが出来ました。橋が組み終わった後に、プール中央まで橋を水平移動させることが大変だったからです。撮影場所が本番3日前に決まったので、現場の状況を全く知ることができなかったことも要因です。また、急ピッチなスケジュールだったので、工程管理に重点を置き作業に望みました。この経験を生かして、将来は現場職員として施工管理に携わりたいです。


■濱野 北斗 (大学院2年生)
このプロジェクトを通じて、ダヴィンチの設計した構造はとても緻密で繊細な構造であると身を持って感じました。ダヴィンチの時代にはすべて人力で橋が架けられていて、現代とは比較にならないぐらい労力が必要であったことを時折感じながらこの橋を製作しました。今後は、そういった過去の橋梁の施工方法などにもヒントを得て、社会に出てからもこの経験を生かし日大のために幅広く活躍できたらと思っております。


■中田 頼重 (学部4年生)
ねじを使用しない橋は部材が完全に固定できず、製作していく中でずれが生じてしまうので、完成した箇所の変化を見つけ、修正しながら作業することが大変でした。また、それを通じて、安全にものをつくるには視野を広くし、危険を予測する力が重要だと感じました。この経験を活かし、社会に出てからも視野を広く持ち、安全に作業を監督できるように努力していきたいです。


■三上 尚悟 (学部4年生)
組み立てるにつれて、バランスが悪くなり不安になりました。最後は成功して良かったです。橋を横にスライドし、プール中央まで運ぶことが一番大変でした。段取りをしっかりすることが短い期間でも成功させる秘訣だと感じたので、今後は段取りを大切にしていきたいと思います。また、普段からコミュニケーションを取り、研究室のメンバーと良いチームワークを築けていました。それが組み立てる際に一番役立ちました。


■大川 千裕 (学部4年生)
ホームセンターに売っている材料を組むだけで、10mを超える大きな橋ができたことに驚き、感動しました。プロジェクトに参加することで、工程管理を体験する機会にも恵まれ、充実した期間を過ごすことができました。また、人に作業を指示することが初めてだったので、緊張感や責任感を大きく感じ、その点でやりがいを感じることができました。将来、現場に立つ機会があれば、今回の経験を活かして働きます。


■関教授
今回、検討期間が少なく、直ぐに構造モデルの設計、加工、試作、試架橋をする必要があったことが追い込まれました。本来であれば、構造解析と材料の強度確認実験などで、工学的に流暢に検討したかったところですが、この答えが無いまま、複数の案を用意しながら、解決策を探していくプロセス・・・。それでも今回現場で成功できたのは、建設会社での実務経験があったからこそと実感しました。(建設会社26年勤務)。
難しかったところは、

主材と横材のサイズで橋の線形が確定されスパンがある程度決まってしまう。 10m越えとなると、主材は3mを越えることになる。

スパンを飛ばすためには、ある程度の断面と長さが必要になるが、サイズを大きくすると重くなり(学生で)持ち上がらなくなる。

構造計算で対処できるサイズを求めても、摩擦で途中の構造系が変化して、橋体の安全率が確保できない。(主材に20㎜程度の深さの溝を加工できれば、ある程度の安全率の計算は可能である。)

これら3つの項目が複雑に絡み合う中で、成立する部材を確定しなければならないという設計が最も難易度が高かった部分です。


現在、学生のものづくりのアプローチは、設計(解析)することにより、ある程度の部材を確定し、ディテールをさらに解析することによって検討し、設計中心に教育してきました。しかし、今回のものづくりのアプローチは、設計からアプローチする現代のプロセスではなく、実際の材料を用いて、体験や実験から実物を考えて組立てていく、実物主義のものづくりです。
ものづくりの挑戦は、机上だけではない。机上から離れて、実物と格闘するということも伝えていきたいと感じました。
また、久々に工程管理、安全管理、品質管理、原価管理を現場で行い、かつての血が騒ぎ、土木のものづくりの緊張感を味わうことができました。


高校生の皆さんへ
こうしたものづくりは、完成した時のやりがいと達成感がたまりません。もちろんその途中では、いろんなことを考えながら、迷い、試し、最終的には自分を信じて、判断しているエンジニア(技術者)としての挑戦があります。
そして、仲間とものづくりに取り組む姿勢は、とても楽しく、苦しく、怒られたり、笑ったり、信頼されたりと今までにない自分(意外にこういうことができる自分、こういうことが好きだった自分)とも出会えます。
日本大学理工学部には、様々なものづくりの体験ができる学科があります。
是非、日本大学理工学部に、新しい自分を探しに来てください。


最後に、今回、この挑戦にお声をかけてくださいましたテレビ局関係者皆様、そして、完全にチームの一員として準備から片付けまでも一緒に行動を共にしてくださいました平井"ファラオ"光さん、本当にありがとうございました。

※土木工学科HP→http://www.civil.cst.nihon-u.ac.jp/


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※写真使用は許可を得ております。

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