2020年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 |
物理学特殊講義Ⅰ
原子核物理
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 柴田 利明 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M14Q |
クラス |
概要
学修到達目標 | 原子核の概要を、実験手法・実験結果の具体的な例を通して理解する。授業は演示実験と講義とによって行なう。演習問題も扱う。授業の内容を理解し、人に説明できるようになることが学修到達目標である。 原子は我々のまわりにあり、人間も原子で構成されているが、その原子は原子核と電子からできているので、原子核は電子と共に我々の世界の主要な構成要素である。原子核は複数の陽子と中性子が束縛されている系で、それらの間に働く核力から現在の強い相互作用の理解が始まった。原子核の大きさ、質量、反応、崩壊、合成等について学ぶ。 |
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授業形態及び 授業方法 |
演示実験と、黒板とスライド・プロジェクターによる講義とによって授業を行う。演習問題も配布する。 2単位の科目なので、授業時間を含めて全体で90時間になるように、自分で計画を立てて、スケジュールを作って学修してください。 |
履修条件 | 力学、電磁気学、量子力学の基礎 |
授業計画
第1回 | 原子核の大局的な特徴ー大きさ、質量 第1-15回の授業で扱う演習問題は、授業中に解説をしてフィードバックをする。 [事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
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第2回 | 中性子の発見、陽子と中性子のアイソスピン、核力 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第3回 | 原子核の核子密度分布、原子核の半径 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第4回 | 原子核の反応断面積 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第5回 | ラザフォード散乱 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第6回 | 原子核の形状因子 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第7回 | 前半のまとめと達成度確認 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第8回 | 原子核の液滴模型、結合エネルギー、質量欠損 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第9回 | 原子核のフェルミ気体模型 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第10回 | 原子核の殻模型 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第11回 | 原子核の魔法数 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第12回 | 原子核のアルファ崩壊、ベータ崩壊とその測定、原子核の寿命、パリティの破れ [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第13回 | 原子核のガンマ崩壊とその測定 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第14回 | 不安定核、星の中の元素合成 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第15回 | 原子核の中のクォーク、EMC効果、ハイパー核、高エネルギー重イオン衝突反応 [事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、質問があれば教員に質問する(240分) |
その他
教科書 |
特に指定しない。授業中に紹介します。
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参考書 |
B.ポッフ他著、柴田利明訳 『素粒子・原子核物理入門 改訂新版』 SPRINGER UNIVERSITY TEXTBOOKS 丸善出版 2012年
上記のB.ポッフ他著「素粒子・原子核物理入門 改訂新版」丸善出版のほかに、高校物理教科書が参考書として役立つ。原子核は「物理」および「総合物理2」に記述されている。
高校教科書「物理」は啓林館、実教出版、数研出版、第一学習社、東京書籍から出版されている。高校教科書「総合物理2」は啓林館、数研出版から出版されている。
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成績評価の方法 及び基準 |
学期の中間および末尾に、平常試験ないし定期試験として筆記試験を行い成績(中間試験50%、学期末の試験50%)を評価する。演習問題に対する解答も成績評価の際に考慮する。 |
質問への対応 | 授業中および授業の直後に質問を受けます。 |
研究室又は 連絡先 |
授業中に知らせます。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
大学生は常に複数の高校物理教科書を読んで、大学生の立場から批判的にその内容を検討することが大切です。例えば、ここは微分方程式を使えば簡潔に説明できる、というような指摘をすることができます。高校の物理教科書は5つの出版社から出版されています。その一部は、お茶の水校舎4階の理工学部図書館にもあります。自分でも自宅に持っていることが役立ちます。 |