日本大学理工学部 日本大学大学院理工学研究科
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活躍する卒業生

理工学部で得た4年間の学びがそのまま、まちづくりの仕事に活きた力となっています。独立行政法人都市再生機構(UR都市機構) 村山 旭 まちづくり工学科 2016年度卒業

初めて設計・工事に携わった屋外広場

2020年春に開業した高輪ゲートウェイ駅

私は新潟県出身で、中学生の頃に中越沖地震を経験しました。市全体の被害は大変なものでしたが、駅前や公園整備など、市の復興に貢献してくれた企業がありました。それから6年後、偶然、理工学部の教授からUR都市機構を紹介していただき調べたところ、地元の復興に貢献してくれた企業だったことを知り、入社したいと思うようになりました。そして今こうして自分がまちづくりに携わる仕事を目指すきっかけとなった企業で働くことになるとは、まさに運命だったのではないかと思っています。
入社後、UR賃貸住宅の維持管理、主に屋外空間再整備に関する設計・工事発注を担当しました。入社1年目に、団地内の広場再整備を行ったのですが、団地開発当時からある広場を大規模改修するにあたり、居住者の年齢、広場設置場所や利用状況から、どうしたら居住者にこの広場を使ってもらえるか、広場を設計する際、理工学部の授業での屋外デザイン・模型制作の経験が大きな糧となりました。整備後は、近隣の保育園児が遊んでいたり、お年寄りが座って寛いでおられたりと、居住者の憩いの場として利用されるようになりました。

現在は、大手町常盤橋地区や2020年春に開業された高輪ゲートウェイ駅周辺のインフラ整備や道路の新設などまちの基盤となる施設整備に携わっており、主に道路・排水インフラの設計や、現場で安全円滑に工事が行われているかを確認する現場管理を担当しています。近隣住民の方々や工事業者の方々とのコミュニケーションも大切な仕事の一つで、その中では当然ながらプロとしての回答を求められます。卒業研究の一環として行ったまちづくりワークショップや、教職課程での教育実習の経験が役立っていますが、それだけではなく、身につけた知識をさらにアップデートするため日々研鑽しています。仕事をしながら学び続けるのは大変ですが、大学の教科書やノートを見直すことで新たな気づきを得られることもあり、理工学部での4年間の学びがそのまま、まちづくりの仕事に直結していると言っても過言ではないと思っています。
いずれはまちづくりの「ハード面」だけでなく「ソフト面」、まちの全体プランを考える仕事にも携わりたいと考えています。理工学部でも学んだ、まちに住む人々の想いを反映・実現し、人々に寄り添ったまちづくりをしていくことが目標です。

(取材 2020.3)

  • まちづくり工学科 2016年度卒業 村山 旭
  • 精密機械工学科 2009年度卒業 岡﨑 一人
  • 応用情報工学科 2016年度卒業 松永 創
  • 数学科 2016年度卒業 佐藤 茜