活躍する卒業生

社会に羽ばたくための基盤を作ってくれた存在、それが理工学部です。株式会社エヌ・ティ・ティ・データ（NTTデータ）松永創
応用情報工学科 2016年度卒業（2018年度大学院修了)

半導体の製造プロセスの研究者だった父の影響で、幼い頃から研究者になりたいと考えていました。社会に対して大きく貢献できるシステムの研究開発をしたいとの思いからNTTデータに入社し、夢を実現するべく邁進しています。
現在の仕事は、主に金融および公共分野のメインフレーム＊上で動く社会的に影響度の高いシステムのオープン化を実現する基盤の研究開発です。その中でも私は、計画書や設計書、説明資料といったドキュメントを作成することが多いです。文章を論理的に書くことが求められるため、大学での実験レポートや卒業論文の執筆経験が大いに役立っています。このように私の社会人としての基礎は、大学の経験により形作られたと考えています。
大学3年後期から所属した研究室では、研究室内の進捗報告から理工学部の学術講演会まで様々な発表の場がありました。最初は発表に苦手意識があった私ですが、教授の懇切丁寧なご指導のおかげで次第に克服することができました。練習中に教授からいただいた「研究内容を知らない人に理解してもらうには、背景の説明こそ一番丁寧に説明しなさい」という教えは社会人となった今でも大切にしています。
＊基幹情報システムなどに用いられる大型のコンピュータ製品

私のポリシーは「やってみる？」と聞かれたら、経験がなくても必ず「やります」と挑戦することです。入社一年目でありながらソフトウェアの試験環境構築に手を上げ、遠隔拠点へ一人で出張して環境を構築する大役を任せていただきました。
構築作業では想定外のトラブルもありましたが、現場の先輩方にご指導いただきながら、無事やり遂げることができました。このときのトラブル対処の経験は今の仕事でも活かされています。今後は計画から準備、構築、測定、分析と検証の一連の流れを任せてもらえることになったので、引き続き先輩方に助力を賜りながら挑戦していきたいと思っています。いつかは一人前の研究者として世の中に貢献出来るような新しいシステムを仲間と一緒に創りたいです。
仕事をするうえで必要になる知識は数多くあります。興味のあることはもちろんですが、視野を広げ、様々な知識を身につけることも大切です。理工学部での学びは、必ずその助けになってくれます。私自身が、その証明です。

（取材 2020.3）