日本大学理工学部

Step2

機械力学におけるシミュレーション技術
-機構解析,ドライビングシミュレータへの応用-

機械工学科

ニュースや雑誌の記事などでシミュレーションという言葉をよく耳にします。一般にシミュレーションとは「現象を何らかの手段で模倣すること」を言います。理工系の分野ではコンピュータシミュレーションがよく用いられており、こちらをイメージする人が多いかもしれません。模倣したい現象の物理法則がわかれば、コンピュータ内に仮想的な実験環境を作り、コンピュータ内で模擬的に実験を行うことができます。

機械工学では機械の運動を扱う機械力学と呼ばれる分野があります。これは高校で学ぶ力学を機械工学に適用し、機械に作用する力と運動の関係を明らかにするものです。この機械力学の知識を用いると機械力学におけるシミュレーションが実施でき、例えば以下のような応用が可能です。

・複雑な機構から構成される機械の運動を予測でき、機械の持つ機能をより効果的に発揮させるためにはどのくらいの駆動力が必要か、部品配置や寸法などを改良する必要があるかといった機構設計に活かすことができます。

・シミュレーション技術の応用例としてドライビングシミュレータがあります。自動車が持つ力学的な特性(車両の重心位置、タイヤ特性など)を再現でき、高速道路や交差点などの道路環境も再現できるので、運転者は実物の自動車を運転しているような感覚が得られます。様々な道路環境で事故を起こさずに何度でも同じ実験を実施ことがドライビングシミュレータの利点です。

この授業では高校で学んでいる力学が機械工学分野ではどのように応用されるのか、またどのような機械力学におけるシミュレーションができるのかを紹介します。

安藝 雅彦
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自動車のサスペンション機構のシミュレーション 車両運動シミュレーション 研究用ドライビングシミュレータ

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