日本大学理工学部

Step2

ロボットのエネルギー源

精密機械工学科

現在、ロボットのエネルギー源としてバッテリーを搭載することが主流であるが、人間が食物を体内に取り込んで細胞内でエネルギーに変換する仕組みとは異なっている。本講義では、バッテリーに変わるエネルギー源について紹介する。例えば、近年家庭用発電機としても期待されている燃料電池である。燃料電池とは、燃料の水素と空気中の酸素との化学反応による発電機である。ロボットの各モーターにそれぞれ燃料電池を備え、燃料電池には水素用と酸素用のそれぞれのチューブが血管のように配置され、水素と酸素が循環している。水素は食物のようにロボットに供給され、空気中から取り込まれた酸素は水素との化学反応で水蒸気となり、大気に放出される。現在の研究では未だ燃料電池は大きいが、可動部がないために小型化が可能であるので、近い将来のヒューマノイドのエネルギー源となる可能性は大きい。その他、体温で発電できる熱電素子など、身近なエネルギー源の利用の可能性についても述べる。

田中 勝之
田中 勝之
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