コピー機の文字のにじみ防止用の静電気センサーをつくる
電子工学科
コピー機に代表される電子写真では、文字を形成するために、静電気を利用して数マイクロメートルの大きさのトナーを並べています。静電気で文字を作り、そこにトナーをくっつけるのです。しかし、静電気で書いたつもりの文字が本当に書かれているか確認する方法はありません。実は静電気の計測は簡単ではありません。測定物が接触すると静電気が逃げてしまうだけでなく、測定物を近づけただけでもときにはバチッと放電してしまうためです。直接測定することができないため、静電気の文字がかすれていたり、にじんでいたりしても、トナーをつけるまではわからないのです。
そこで、私達は直接静電気の文字を確認できる方法を研究しています。大気中で、非接触で、放電することなく、かつ、高電圧の静電気を数マイクロメートルの寸法で観察することのできる静電気力顕微鏡を作製しています。より高感度に、そして簡便に計測できる静電気力顕微鏡の実現を目指しています。

大気圧中,非接触,高分解能で高電圧の電位測定が可能な静電気力顕微鏡