2016年 大学院理工学研究科 シラバス - 物理学専攻
設置情報
科目名 | 磁気流体力学Ⅰ | ||
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設置学科 | 物理学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 平野 洋一 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L52A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 導電性流体であるプラズマの振る舞いを記述する磁気流体力学の基礎方程式系について学び、ついで各種の核融合方式において、炉心プラズマに必要とされる力学的な平衡配位についてその特徴を理解する。さらに、星の磁場生成、特に太陽磁場と黒点の発生についてその概要を理解する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義 配布した講義資料をもとに、磁気流体方程式を導出してその物理的意味を示すとともに、その力のバランスを示す平衡解や、太陽黒点の生成メカニズムを導き、その特徴について示す。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
力学および電磁気学の基礎知識。予習については、配布したテキストの次回の講義予定のところをよく読んで、分からないところを質問できるようにしておく。講義終了後は速やかに講義中学んだ箇所を復習して、不明な点は次回の講義で質問すること。 |
授業計画
第1回 | 磁気流体力学(Magneto-Hydro Dynamics, MHD)の概要の把握 磁気流体力学とは何か? 磁気流体力学が対象とするものは何か、何が分かるか? |
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第2回 | プラズマの磁気流体的取り扱い 磁気流体近似とその適用範囲、および磁気流体力学方程式とその各項の物理的意味の理解 |
第3回 | 磁気流体力学の具体的な応用例 星の磁場、特に太陽磁場と黒点の発生の概要の理解 |
第4回 | 磁気流体力学の基礎方程式の導出1 質量の保存則、運動量の保存則の導出とその物理的意味の理解 |
第5回 | 磁気流体力学の基礎方程式の導出2 オイラーの運動方程式の導出とその物理的意味の理解(流れのある場合の変化の取り扱い) |
第6回 | 磁気流体力学の基礎方程式の導出3 熱力学第一法則(エネルギーの保存)の導出とその物理的意味の理解 |
第7回 | 一般化されたオームの法則の導出とMaxwell方程式 磁気流体力学方程式との統合による閉じた方程式系形成の理解 |
第8回 | プラズマ中の磁束の保存 理想磁気流体力学プラズマへの磁場の凍りつきと磁場によるプラズマの閉じ込めの原理の理解 |
第9回 | プラズマの平衡の磁気流体力学方程式による取り扱い 磁気面の定義と磁気面関数(圧力、電流密度、磁束)の物理的意味の理解 |
第10回 | プラズマの平衡の特徴 磁力線の構造、磁気軸、磁力線の回転変換とシェヤーの物理的意味の理解 |
第11回 | 一次元平衡配位1 平板状プラズマの平衡配位の導出 |
第12回 | 一次元平衡配位2 軸対称でz方向に変化の無い円筒プラズマの平衡配位導出とその特徴の理解 |
第13回 | 二次元平衡配位 軸対称な円筒プラズマの平衡配位、FRCプラズマの平衡とその特徴の理解 |
第14回 | 一般的な二次元軸対称平衡方程式 Grad-Shafranov方程式の導出と、トーラスプラズマの平衡とその特徴の理解 |
第15回 | 磁気流体力学理論を用いたプラズマの平衡解析法についてその要点をまとめ、物理的な意味と具体的な応用について理解を深める。具体的な課題について問題を示しその解法を検討する。 |
その他
教科書 |
初回の講義で、磁気流体力学Iの講義内容を記述したテキストを配布する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
宮本健郎 『核融合のためのプラズマ物理』 岩波書店 1997年
Francis F. Chen, Introduction to Plasma Physics and Controlled Fusion, Plenum Press, 1999, 2 edition
V.D.Shafranov, Plasma Equilibrium in a Magnetic Field, Review of Plasma Physics Vol.2, Plenum Press, 1966
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成績評価の方法 及び基準 |
3件程度の個別の課題についてレポートを提出。その結果を総合的に判断する |
質問への対応 | 授業中、ならびに授業終了後の質問を歓迎する。 それ以外の場合には、オフィスにいることが少ないので、メイルによる質問に対して最も確実に対応できる |
研究室又は 連絡先 |
研究室およびメールアドレスは授業中に指示する |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 13:00 ~ 17:00
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学生への メッセージ |