2016年 大学院理工学研究科 シラバス - 不動産科学専攻
設置情報
科目名 |
不動産開発経営論
不動産投資の基礎
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設置学科 | 不動産科学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 中山 善夫 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜6 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | N56B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 本科目は、賃貸不動産(特にオフィスビル)投資において「核」となる重要な概念を掘り下げて理解してもらうことを目標としている。わが国では、過去約15年、不動産と金融とが融合し、証券化が大きく進んだが、リーマンショックにより、大きな痛手を被ったことも事実である。そもそも不動産は、中長期の投資に向いており、昨今、その魅力度が再認識されてきている。一方、企業の不動産取得も進んでおり、企業の不動産戦略の重要性が高まってきている。不動産投資はどうあるべきか、何がポイントとなるのか、不動産マーケットをどう見たらよいのか、不動産投資分析の方法はどうか、企業は不動産とどう取り組むべきか、こうした問いに対して、自ら掘り下げて考えるための枠組みを得ることが学習目標である。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義形式で授業を行いますが、質疑や議論になることが多いです。問題意識を持って参加してもらうために、随時、課題を出します。したがって、予習と復習が必要です。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
シラバスで各回の「授業計画」の内容を確認し授業に臨むこと。 |
授業計画
第1回 | 不動産投資の基礎。 不動産投資のベーシックな事項について学び、特に不動産投資のリスクとオポチュニティについて考える。 |
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第2回 | 不動産投資市場の動き。 わが国の不動産投資をめぐる動き、最近の状況、今後の不動産投資市場のゆくえについて考える。 |
第3回 | 不動産マーケットの見方。 不動産市場分析の意義、用途別のポイントなど。オフィスの市場分析について理解する。 |
第4回 | 個別不動産の見方。 不動産を見るポイントと対象不動産の市場性分析について理解する。 |
第5回 | 投資用不動産の評価の基礎。 収益還元法の特徴・考え方、DCF法の仕組み、直接還元法との違いなどについて理解する。 |
第6回 | 収支見積(プロフォルマ)分析。 需給ギャップ分析に基づいて、各収支項目の意味や性格を理解し、キャッシュフローの予測を行う。 |
第7回 | レバレッジの活用法。 なぜ借り入れを行うのか、そして金融機関は何を要求するのかを理解する。 |
第8回 | 不動産投資分析。 投資分析手法としてのDCF法、NPV法とIRR法の意義・内容について。 |
第9回 | 演習「投資効果の測定」とその解説。 EXCELによる収支見積書で、DCF法による投資効果の測定を行う。 |
第10回 | 不動産の証券化について。 デットの証券化、エクイティの証券化。今までの証券化市場を振り返って、今後を考える。 |
第11回 | 不動産開発について。 不動産開発に関して、そのリスクやポイントなどについて学ぶ。 |
第12回 | 企業と不動産(1) 不動産戦略の重要性、その内容やポイントなどについて学ぶ。 |
第13回 | 企業と不動産(2) 不動産戦略の内容やそれを促進するための方策などについて考える。 |
第14回 | 環境不動産について 環境不動産の意義・重要性、環境認証制度などについて学ぶ。 |
第15回 | 今後の不動産を考える 都市や不動産をめぐる様々なトピックス(例:人口減少、東京一極集中、地方創生、コンパクトシティ、2020年東京オリンピックなど)について考える。 |
その他
教科書 |
プリント。事前に配布します。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
田辺信之 『基礎から学ぶ不動産投資ビジネス』 日経不動産マーケット情報 2011年 第3版
中山善夫 『企業のための不動産戦略』 東洋経済新報社 2014年
ピーター・リンネマン著・ARES不動産ファイナンス研究会訳 『不動産ファイナンス大全』 日本経済新聞社 2006年
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成績評価の方法 及び基準 |
①授業での発言内容や貢献度、②レポート提出(3回)、これらを総合しておこないます。評価割合は、①:②=50%:50%です。 |
質問への対応 | 授業終了後や下記のメールなどで、随時受け付けます。 |
研究室又は 連絡先 |
授業中に指示します。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
「覚える」よりも「考える」「思い付く」「頭を働かせる」というねらいで授業をします。積極的に質問や発言をすることを期待しています。本科目を履修することで、不動産を見るべきポイントが修得できます。一緒に不動産を勉強しましょう! |