2016年 大学院理工学研究科 シラバス - 量子理工学専攻
設置情報
科目名 | 原子力エネルギー特論Ⅰ | ||
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設置学科 | 量子理工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 相澤・長峰・北山 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | R43A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 核融合および核分裂原子力エネルギー利用の基礎について解説する。核融合に関しては、プラズマ閉じ込めの基礎原理から説明していく。核分裂に関しては炉の基礎原理を述べる。原子力発電分野に関しては東京電力で長年原子炉に直接携わってきた講師が担当する。今回の原発事故に関連した事項も取り上げる。エネルギー関連、地球環境分野に興味を持つ学生の受講を期待している。 |
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授業形態及び 授業方法 |
プロジェクタ等を利用してなるべくわかりやすく説明する。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
準備学習は特に必要ではない。初等的な力学、電磁気学、量子力学のみを前提としている。 |
授業計画
第1回 | ●ガイダンスおよび福島第一原子力発電所事故に関連した船橋校舎での放射線測定の結果を報告する。(相澤) |
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第2回 | ●エネルギー資源および地球環境問題と原子力発電 石油資源および地球環境問題について最近の動向を紹介し、なぜ21世紀に入って原子力ルネッサンスと言われるほど原子力発電が見直されるようになったのか要因を紹介し、原子力発電の位置づけを考える。(北山) |
第3回 | ●量子と量子エネルギーとしての原子力エネルギー 基礎となる原子、原子核と放射線について概観することにする。(相澤) |
第4回 | ●放射線の利用と人体への影響(Ⅰ)(北山) |
第5回 | ●放射線の利用と人体への影響(Ⅱ)(北山) |
第6回 | ●核融合の原理 核融合反応、この反応を起こすため必要となる条件および高温核融合炉の原理条件について述べる。核融合科学研究所が作成したビデオをも見ていただきます。(相澤) |
第7回 | ●核分裂原子炉の原理 原子炉の原理を理解する上で基本的概念である中性子反応の断面積、中性子束、中性子の減速と核分裂反応、核分裂による放出エネルギーについて解説する。(北山) |
第8回 | ●核融合反応を起こすためには高温プラズマの閉じ込めが必要になる。その第一歩として荷電粒子の振る舞いについて調べる。 (相澤) |
第9回 | ●核分裂原子炉の簡単な理論。 原子炉の原理を理解する上で基本的概念である中性子反応の断面積、中性子束、中性子の減速と核分裂反応、核分裂による放出エネルギーについて解説する。(北山) |
第10回 | ●核融合プラズマの閉じ込め方式(Ⅰ) 高温プラズマの閉じ込め方法として、磁場装置における荷電粒子の閉じ込めについて開放端系システムを例に原理を説明し、その効果等を計算機実験によって検証する。また案内中心の運動方程式を導くことにより特論Ⅱにおいて詳しく扱う核融合装置内での粒子輸送の準備とする。(相澤) |
第11回 | ●軽水冷却型原子力発電の設備と安全性 軽水冷却型原子力発電プラントの基本的構成と運転制御原理を解説する。また、軽水冷却型原子炉には沸騰水型と加圧水型の2種類があるが、それぞれの特徴を解説する。(北山) |
第12回 | ●核融合プラズマの閉じ込め方式(Ⅱ) 高温プラズマの閉じ込め方法として、ミラー装置における閉じ込めの問題点と不安定性について議論し、その解決策としてのトーラス装置について解説する。(相澤) |
第13回 | ●福島第一原子力発電所の事故について(北山) |
第14回 | ●核融合プラズマの平衡と安定性 閉じ込めに必要な条件としてのプラズマの安定性について説明する。 (長峰) |
第15回 | ●軽水型原子力発電所の安全性を中心に討論・質疑(北山) |
その他
教科書 |
教科書は特に定めない。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
参考書は授業時に紹介する。
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成績評価の方法 及び基準 |
出席数とレポートによる。 |
質問への対応 | 御茶ノ水校舎(旧法科大学院棟)10階 C1008室に来るか、メールによる。 |
研究室又は 連絡先 |
相澤 御茶ノ水校舎(旧法科大学院棟)10階 C1008室 E-mail: aizawa@phys.cst.nihon-u.ac.jp電話:03-3259-0790 北山先生については講義時に連絡する。 |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 15:00 ~ 18:00
木曜 駿河台 15:00 ~ 18:00
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学生への メッセージ |