2017年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 |
都市デザイン特論
自治体における都市デザイン政策論
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設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 秋元 康幸 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜5 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C55A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 都市の価値創造を目指している横浜市の都市づくり戦略、都市デザイン・創造都市の最新の現場を理解し、今後の自治体政策としての都市づくりを提案する能力を取得する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
担当教官(一部ゲスト講師を予定)によるパワーポイントによる講義形式で、横浜の都市づくり戦略、都市デザイン、創造都市、郊外部のまちづくりなどの、その時々の課題に対応した実践例を中心に学習します。また、横浜都心部での現地調査を行い、学生各自の都市づくりの視点を見つけるとともに、今後の自治体政策としての都市づくりを提案・議論も行います。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
毎回授業の終了時に次回授業のポイントを話します。毎日の都市生活の中で、その課題を意識して授業に臨んでください。 教科書とした次のパンフレットは、あらかじめダウンロードし、一読しておくこと。 横浜の都市デザイン(パンフレット) 及び、冊子「創造都市横浜」 |
授業計画
第1回 | ●都市デザイン概論~都市デザインを理解する 「横浜の都市デザインの特徴をとらえる!」 15回にわたる授業のポイントを学習することにより、現代都市の課題を概括します。 |
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第2回 | ●横浜の都市形成史(横浜都心部) 「港町|横浜の都市形成史を学習する。開港から6大事業まで」 都市デザインは、都市の歴史を理解することから始まります。横浜の開港以来の都市形成史を学びます。 |
第3回 | ●横浜の新都心 みなとみらい21 「みなとみらい21の開発経緯と都市デザイン」 みなとみらい21事業は、横浜の都心部の一体化と再整備を行った、最先端の都市づくりです。その開発経緯と都市デザインの考え方を学びます。 |
第4回 | ●都市デザイン特別講義【横浜市立大学 国吉直行先生】 「横浜の都市デザインの実践例」 40年以上、横浜の都市デザインを実践してきた、国吉先生から都市デザインの具体的実践を学びます。 |
第5回 | ●都市デザインの新しい潮流 創造都市 「クリエイティブな力で、都市を再生する!」 クリエーターの集積が、新しい文化・産業を都市にもたらします。横浜市の創造都市政策と、創造界隈拠点などについて学びます。 |
第6回 | ●都市づくり特別講義【外部講師】 「都市をリノベする」 歴史ある建物は、うまくリノベーションすることにより、新築建物より魅力的な建物となります。最新のリノベ事例をもとに、単体建物にとどまらず、都市をリノベすることを考えます。 |
第7回 | ●横浜の都市デザインの視点① 「歴史を生かしたまちづくり」 都市の中で、何を残し何を活かすか? 歴史的建造物や街並みの保全について学びます。 |
第8回 | ●横浜の都市デザインの視点② 「景観制度、景観計画と広告物」 日本でも整ってきた景観関係の法制度について横浜での実践例を学びます。 |
第9回 | ●都市づくり特別講義【外部講師】 「東急・田園都市線 まちづくりの歴史と今」 東急田園都市線沿線は着手してから半世紀たち、渋谷、二子玉川、たまプラーザと、魅力的な再整備が進んでいる。当初の計画論から、現在の再整備戦略を学びます。 |
第10回 | ●郊外住宅地の街づくり 「人口減少・高齢化時代の郊外住宅地の再生」 高度経済成長時代に整備された郊外住宅地は、高齢化と人口減少の時代を迎え、新たな再生が求められています。たまプラーザでの試から、郊外住宅地の今後を考えます。 |
第11回 | ●空き家の活用 「横浜の空家問題と空家の活用」 人口が減少する中、空家問題がクローズアップしています。空家の原因を探り、その活用する手法を横浜での実例を通じて学びます。 |
第12回 | ●現場講義 横浜の都心部を歩く(土曜又は日曜で日程調整予定) 「横浜のダウンタウンを歩こう!」 横浜の都市デザインの実践現場を視察します。(みなとみらい21~新港埠頭~山下公園~山手、BankART~象の鼻テラス~くすのき広場~黄金町) |
第13回 | ●横浜の都市デザインの視点③ + 【レポート中間提出】 「都市の低層部と街路の作り方」 都市の原点ともいえるコミュニケーションを促すための、都市デザイン的仕掛けで一番大切なのは、建物低層部と歩道空間の魅力的な整備です。先進事例を中心に学びます。 |
第14回 | ●環境未来都市 「低炭素社会をつくる」 2016年11月に、温室効果ガス排出削減等のための「パリ協定」が発行されました。CO2の削減は待ったなしです。都市として、なにをすべきか、横浜の事例を中心に学びます。 |
第15回 | ●都市デザイン総論 「新しい都市デザインを探る! (レポート課題の発表と講評)」 レポートの発表と、その議論を通じて、新たな都市デザインの視点を、全員で議論します。 |
その他
教科書 |
『横浜の都市デザイン(パンフレット)』
『冊子「創造都市横浜」』
横浜の都市デザイン(パンフレット) http://www.city.yokohama.lg.jp/toshi/design/pdf/udleaflet.pdf
冊子「創造都市横浜」
http://yokohama-sozokaiwai.jp/wop/wp-content/uploads/2014/05/ycc_outline.pdf
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
田村明 『都市ヨコハマをつくる』 中公新書 1983年
『都市デザイン横浜 その発想と展開 SD別冊22』 鹿島出版会 1993年
『創造都市横浜のこれまでとこれからPart2』 BankART1929 2014年
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成績評価の方法 及び基準 |
課題レポート (授業の中で、レポートの発表をし、ブラッシュアップしていきます。最終レポートの他、プレゼンテーション能力、などを総合して評価します。) |
質問への対応 | 授業終了後に教室で質問を受け付けます。 また、メールでの質問も受け付けます。 |
研究室又は 連絡先 |
職場メール ya00-akimoto@city.yokohama.jp (土・日・祝日・夜間除く) その他の連絡先(その他のメールアドレス等)については、授業中にお知らせします。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
人口が減少する社会をむかえ、都市の課題も変化してきています。都市デザイン政策も、ハードだけでなくソフトな展開(特に都市のアクティビティ)も含めて対応する時代です。横浜の都市デザイン政策の実践を学習しながら、今後の自治体都市政策としての、都市づくりの方向性を研究していきます。 授業では、新たな都市政策としての提案も、議論していきます。 |