2017年 大学院理工学研究科 シラバス - まちづくり工学専攻
設置情報
科目名 | まちづくり政策特論 | ||
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設置学科 | まちづくり工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 高村 義晴 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜1 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | E41A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 人口減少・少子高齢化、国際化などに対応し、地方創生、都市の再生が大きな課題となり、まちづくり分野でも、集約型の都市構造、価値創出型のまちづくり、新たな暮らし・楽しみ方、さらにはコミュニティの創生など、新たな視点からの政策が求められている。本授業では、新たなまちづくり政策の視点・枠組み、そして課題と方向性を学修する。本授業をとおし、現下の「まちづくり政策」を巡る主要な課題を知り、その対応の視点、方法論を身に着け、実際のまちづくり政策やまちづくりの先導的役割を担いうる高度な専門知識を有する人材としての能力を開発する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
現下のまちづくり政策上の主要課題を取り上げ、いかなるアプローチがなされているかを講義し、それにもとづき、その課題・問題点、改善策について議論する形態を基本とする。 また、それらの主要課題に対峙していく上で、これから必要となる計画論・事業論の視点についても議論をとおし浮き彫りにする。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
現下の都市や地域、地域社会(コミュニティ)が抱える問題は総合的・複眼的視点を持たなければ、的確に把握することは難しくなってきている。このため、様々な都市などを巡る問題に深い関心を持ち、より幅広い視点、新たな視点でものを見ることのできる思考習慣を心がけてほしい。 |
授業計画
第1回 | まちづくりを巡る様々な時代的潮流の変化と課題 現下の我が国の都市や地域を巡る時代や地域の変化について説明し、いかなる課題に直面しているかを明らかにする。 |
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第2回 | 国土計画の視点からのまちづくり政策の課題 都市や地域が集まり国土を形成するとともに、それらは国土の一部となる。このため国土形成計画において、現下のまちづくり政策として、何が求められているか、どのような方向が求められているかを明らかにする。 |
第3回 | 現下の都市政策上の主要課題 現下の都市政策上、課題となっていること、求められる視点・考え方やアプローチ方法とともに、それらに対してどのような取組みがなされているかを説明する。 |
第4回 | 集約型の都市構造の実現(課題1) 現在取り組まれている集約型の都市構造(コンパクトシティ)実現のための考え方と施策を紹介する。またそのための課題なども説明する。 |
第5回 | 集約型の都市構造の実現(課題1) 前回の講義をもとに、それぞれが問題と課題、そして改善の方向について自分の意見を発表し議論する。これをとおして、今後の方向を浮き彫りにするとともに、問題に対する理解を深める。 |
第6回 | 復興の着実な実現(課題2) 三陸沿岸を取り上げ、いかなる復興施策が打ち出され、その結果、どのような地域が顕現しているかについて説明する。これをとおし復興とは何か、何が足りていないのか、右肩下がりの社会における復興の要所等を浮き彫りにする。 |
第7回 | 復興の着実な実現(課題2) 前回の講義をもとに、それぞれが問題と課題、そして改善の方向について自分の意見を発表し議論する。これをとおして、今後の方向を浮き彫りにするとともに、問題に対する理解を深める。 |
第8回 | 都市再生・都市の活性化(課題3) 都市の再生・活性化が言われ出して久しい。たしかに社会資本については整いつつある。しかし少子高齢化、都市の縮退などが忍び寄り、都市の個性を花開かせ、魅力を競い合っていくことが求められる時代に入っている。これまでの都市の活性化・都市再生の施策を振り返り、現状と課題について説明する。 |
第9回 | 都市再生・都市の活性化(課題3) 前回の講義をもとに、それぞれが問題と課題、そして改善の方向について自分の意見の発表し議論する。これをとおして、今後の方向を浮き彫りにするとともに、問題に対する理解を深める。 |
第10回 | 地方創生・地域の活性化(課題4) 最近打ち出された地方創生戦略の考え方、方法論について説明する。これをとおして、方向性として足りていないもの、実現性と課題を浮き彫りにする。 |
第11回 | 地方創生・地域の活性化(課題4) 前回の講義をもとに、それぞれが問題と課題、そして改善の方向について自分の意見を発表し議論する。これをとおして、今後の方向を浮き彫りにするとともに、問題に対する理解を深める。 |
第12回 | 地域力の結集・総合交通戦略(課題5) まちづくりの基本は、住民主体・住民参加と言われて久しいが、現実には厳しい状況であり、行政、地域の民間企業、住民、関係団体等が総力を結集して、地域の問題にあたることが重要とされる。このような考え方が、まちづくり政策において、どのように位置づけられ、いかに反映されているかを説明する。 |
第13回 | 地域力の結集・総合交通戦略(課題5) 前回の講義をもとに、それぞれが問題と課題、そして改善の方向について発表を行い議論する。これをとおして、今後の方向を浮き彫りにするとともに、問題に対する理解を深める。 |
第14回 | 新たな計画論・事業論に求められる視点 これまでの講義を振り返り、今後に「まちづくり政策」に求められる視点や課題、そして方向性について説明をし、議論を行う。 |
第15回 | とりまとめ・総括 |
その他
教科書 |
特に教科書は用いず、資料を配布する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
国土交通省、内閣官房、内閣府、都道府県などのホームページを参考に情報を収集すること。
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成績評価の方法 及び基準 |
授業で取り上げた課題(5つ)のなかから、ひとつを取り上げレポート提出。これにもとづき評価する。 |
質問への対応 | オフィスアワーのほか、研究室で随時受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
高村研究室 TEL:03-3259-0655 E-mail:takamura.yoshiharu@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 11:01 ~ 12:00
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学生への メッセージ |
現下のまちづくり、都市づくり、さらには地域づくりは、時代の変化にさらされ、新たな方向が、行政、民間企業問わず求められている。そのような認識、問題意識を持ち、常日頃から、現実を真正面から見据え、問題を発見し、それに挑む精神的習慣を身につけて頂きたい。 |