2018年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 日本文芸学 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 岸 規子 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜1 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | U11T |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 本授業ではまず、映像作品を通して、普段意識することのない日本人の文化や宗教観について考察を加える。また伝統的な能などを取りあげ、現代と古典世界とを結ぶ接点を探っていく。 近代文学では、俳句・詩・小説の世界を紹介していくが、その背景にある時代状況が作品世界にどのように反映しているかを再検討する。文学作品も時代を映す文化現象の一つであるからこそ、過去を知ることは現代を知る手がかりともなる。他者への理解を深めると同時に、現代を生きる自分が過去の堆積の上に立っていることを理解してもらいたい。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
授業は講義を中心とし、プリントと板書を併用する。必要に応じて、映像作品を使用する。 教師の話を聞くだけでなく、各自問題意識をもち、積極的に参加することを希望する。文章のまとめ方をあわせて指導するので、授業を通し、表現力の向上も図ってほしいと思う。 |
履修条件 | 2/3の出席(出席日数が少ない場合はテストを受験していても、採点しない場合がある。) 課題の提出(白紙で出した場合は欠席扱いとする。インターネット上の文章や他人の文章を丸写しにした場合も、採点の対象とはしないので注意すること。) |
準備学習(予習・ 復習等)の内容 |
次回講義予定の作品をあらかじめ読んでおくこと。(第5回目以降) |
授業計画
第1回 | 授業の進め方、成績評価の方法などを説明する。 |
---|---|
第2回 | 『千と千尋の神隠し』① 日本人の文化観、宗教観について考える。 (復習:授業時に出された課題について考えておく。次の授業時間内で文章化し、提出してもらうことになる。以下同じ) |
第3回 | 『千と千尋の神隠し』② 主人公の造型方法を確認し、現代への批評を読み取っていく。 |
第4回 | 古典芸能 「能」・「狂言」の鑑賞を行う。 『千と千尋の神隠し』にも能にちなんだ場面が出てきている。第2回から第3回までの授業 を振り返り、問題点の整理を行う。 |
第5回 | 桜の文化史① 与謝野晶子の短歌、三好達治「甃のうへ」などを取りあげる。 |
第6回 | 桜の文化史② 梶井基次郎「桜の樹の下には」を取りあげる。 |
第7回 | 「外科室」の世界① 映画『外科室』を鑑賞する。小説世界との比較を試みる。 |
第8回 | 「外科室」の世界② 明治20年代の恋愛観を紹介する。現代との相違点についてまとめてみる。 |
第9回 | 『金色夜叉』の世界 「外科室」との比較検討を試みる。共通点及び相違点をまとめていく。 |
第10回 | 古典と近代文学ー夏目漱石① 夏目漱石の俳句を紹介する。 |
第11回 | 古典と近代文学ー夏目漱石② 「夢十夜」の「第三夜」を取り上げる。民話の世界や伝統文学との接点を明らかにする。 |
第12回 | 古典と近代文学ー芥川龍之介① 芥川龍之介の俳句を紹介する。 |
第13回 | 古典と近代文学ー芥川龍之介② 「藪の中」を取り上げる。典拠となった作品との比較検討を行う。 |
第14回 | 古典と近代文学ー芥川龍之介③ 前回に引き続き、「藪の中」を取りあげる。人物造型の方法を明らかにし、古典世界との違 いを考察する。 |
第15回 | 平常試験およびその解説。 |
その他
教科書 |
石尾奈智子・市川浩昭・岸規子編 『コレクション近代日本文学 』 冬至書房 2016年 第2版
|
---|---|
参考書 |
随時、参考資料を配布する。
|
成績評価の方法 及び基準 |
授業時の課題(50%)と試験(50%)によって評価 |
質問への対応 | 講義日に受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎タワー・スコラ608 人文研究室 月曜日 船橋校舎5号館3階532 人文研究室 火曜日・水曜日 |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 12:20 ~ 13:00 タワー・スコラ608 人文研究室
|
学生への メッセージ |
読解力をつけることは、表現力の向上にも役に立ちます。古典芸能から近代文学までの学習を通して、現代を生きるヒントをつかんでください。そしてそれを言葉で表現することを心がけてください。言葉にして初めて、あなたは自分の意見を他人に伝えることができるのです。 |