2018年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 代数学Ⅰ | ||
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設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 本間 裕子 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E44H |
クラス | |||
学科ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 初等整数論、群論の基礎を学びます。数学用語・記号に慣れこれらを正しく使って論証・論述ができるようになることを目標とします。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義のなかに適宜演習をおり込んですすめます。演習問題は、積極的に黒板に出て解答してください。数式・記号を正しく読み書きできるようになりましょう。また授業中に一人一人に順に小問を解答してもらったり、全員に課題を解いて提出してもらったりします。これが評価の一部平常点になります。 |
履修条件 | なし |
準備学習(予習・ 復習等)の内容 |
授業の前に、前回の内容を復習し、とくに新しい用語や概念を習った場合はそれらを十分理解しておきます。教科書の問題を宿題にだします、必ず自分で考えましょう。 |
授業計画
第1回 | 集合論復習・論理と命題 集合論での定義や記号、法則を復習し、命題の逆・対偶などの確認をします。 |
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第2回 | 写像 全射、単射、全単射、逆写像を色々な例で学習します。 |
第3回 | 同値関係・類別・完全代表系 同値関係の定義をし、これによって集合を類別できることを理解します。色々な例を考えます。 |
第4回 | 整数の基本的性質 加減乗除、大小関係。当たり前と思っていた性質を見直します。 |
第5回 | ユークリッドの互除法 ユークリッドの互除法を用いて、最大公約数を計算します。 |
第6回 | 1次不定方程式 整数を係数とする方程式 ax+by=c が整数解(x,y)を持つための、a,b,cの必要十分条件を求めます。 |
第7回 | エラトステネスの篩・素因数分解定理 中学生のときに習ったエラトステネスの篩で100以下の素数を見つけましょう。素因数分解とその一意性を証明します。 |
第8回 | メルセンヌ数・フェルマーの素数 教科書の演習問題「素数は無限に多く存在することを証明せよ」などをします。演習問題に沿って用語解説をします。 |
第9回 | 合同式Ⅰ 合同式を定義し、「解をもつ必要十分条件」などを学びます。 |
第10回 | 合同式Ⅱ 合同式を解く演習。 |
第11回 | 中国式剰余定理 定理の証明・解説。 |
第12回 | 連立合同式 中国式剰余定理を用いて連立合同式を解く練習。 |
第13回 | 剰余類と既約剰余類 整数の集合に、合同という同値関係を考えてこれによって類別した世界を見ます。 |
第14回 | オイラーの関数 既約剰余類の個数を与える関数、オイラーの関数を学び、オイラー数を計算します。 |
第15回 | 理解度確認テスト及びその解説 |
その他
教科書 |
新妻弘・木村哲三 『群・環・体入門』 共立出版 1999年
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参考書 |
高木貞治 『初等整数論講義』 共立出版 1971年 第2版
永尾汎 『代数学』 朝倉書店 1990年
小川洋子 『博士の愛した数式』 新潮文庫 2005年
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成績評価の方法 及び基準 |
出席が9回以上である時に成績評価の対象とします。 平常点20点,レポートを課す場合は1回5点または10点とし、理解度確認テストはレポートの回数により80点満点または適宜な点数として、合計が100点満点となるようにします。その上で、授業への能動的姿勢(演習を黒板に出て解答する・授業に貢献する積極的発言をする等)は評価し、20点を上限として加点します。60点以上を合格とし、合計が100点をこえた場合は100点にします。 |
質問への対応 | 授業中、または終了後。 |
研究室又は 連絡先 |
授業中に知らせます。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
2004年本屋大賞、2005年日本数学会賞の第1回出版賞を受賞したベストセラー「博士の愛した数式」を読んでみましょう。友愛数、完全数など整数の面白さが文学作品に生かされています。数学の文学的表現が印象的です。 |