2018年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 | サスティナブルデザイン特論 | ||
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設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 山中・小泉・畔柳 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜5 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C25A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 広く建築デザインをサスティナブルな視点から考え、環境負荷の低減や地域コミュニティ、地域産業の持続などの社会的な課題に対して、建築計画・建築設計・地域デザインを実践できる基礎的な素養を習得すること。 <授業のねらい>人は欲望と消費とともに生きています。だからこそ、それを制御するすべを持たねばなりません。消費することに憧れを誰もが抱いていた時代に『Small is Beautiful』を唱えたドイツ人経済学者がいた(E.F.シューマッハー/1973年)。そして今、私たちは事の深刻さを様々な気候変動・原発問題などによって体験している。都市も建築もこの問題から逃れることはできません。無関係そうに見える課題は複雑に絡み合っており、対処療法的・個別的な対応ではない、より包括的な思考・解決策が求められている。私たちが生きて行く上で欠かせない様々な生産・消費活動を見直し、効率的・効果的な手法を身に付ける必要がある。地球環境や人、そしてあらゆる生物への負荷をできるだけ抑制し、持続可能な環境を維持していくための暮らし、都市・建築手法およびデザインについて考えたい。 また、このような観点から新築、既存を問わず、建築や構造物を評価する動きが世界的に定着しつつある。わが国でも建築物の総合環境性能評価システムは、東京都環境評価制度、CASBEE、建築家協会などいくつかの評価システムがあるが、多くの自治体では一定規模以上の建築では確認申請の前に評価を受けることが必須となってきている。このような社会的要請の元に、私たちはモノづくりを計画しなければならない。建築とは環境性能評価のみで判断されるものではないが、建築の表現が社会性を持ち市民への説明責任を果たさなければならないことも自明である。 |
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授業形態及び 授業方法 |
パワーポイントなどと板書を併用した講義と自分たちが調べたこと・学習したことを発表する授業を織り交ぜて行なう。併せて、実際のサスティナブル建築を見学、設計者らから話を聞く実地研究も行なう。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
授業終了時に、次回の授業内容について解説するので、その内容に関して事前に学習しておくこと。また、普段から社会に対する問題意識を持ち、課題について考えること。 <履修条件>サスティナブルデザインを環境面だけから捉えるのでなく、建築設計の幅広い視点で考えるため、学部において環境・設備系科目と設計・計画系科目を修得していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 指導教員の紹介 授業の狙いと概要、サスティナブルデザインの概念 |
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第2回 | 「地域デザインとサスティナビリティ」 東日本大震災を題材に漁村小集落の被災者の居住地再建意向や防災集団移転での居住地移転における地域コミュニティの維持や新生活への移行の課題を考える。 |
第3回 | 「サスティナブル・デベロプメント「持続可能な開発」の取り組み経緯−1」 発展途上国における持続可能な環境計画(零細漁村の生活構造改善のための建築の役割) |
第4回 | 「サスティナブル・デベロプメント「持続可能な開発」の取り組み経緯−2」 地域の自然資源の持続的活用(自然公園の環境保全と生活環境の改善の方法) |
第5回 | 「気候変動の影響と持続的環境形成について−1」 気候変動と近代化の狭間における建築と生活環境のあり方 |
第6回 | 「気候変動の影響と持続的環境形成について−2」 アジアの水上社会を通してみた風土と持続性 |
第7回 | 「持続可能な開発における建築の果たす役割とは」 レポート課題1 出題。 |
第8回 | 「レポート課題1を題材にしたグループ・ディスカッション」 |
第9回 | 「サスティナブルデザインの諸相1-住宅」 ゼロエネルギー住宅(ZEH)、LCCM住宅デモンストレーション棟ほか |
第10回 | 「サスティナブルデザインの諸相2-非住宅」 庁舎、オフィスビルディングなど |
第11回 | 「サスティナブルデザインの諸相3-施設再編」 コンパクトシティ、複合化など |
第12回 | 「サスティナブルデザインの手法」 レポート課題2 出題 |
第13回 | 「施設見学」 見学施設、見学日程は別途指示 |
第14回 | 「レポート課題2を題材にしたグループ・ディスカッション」 |
第15回 | 授業のまとめ |
その他
教科書 |
『住宅設計と環境デザイン』、小泉雅生、オーム社、2015
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
(財)建築環境・省エネルギー機構(IBEC)『CASBEE新築 簡易版』
「LEED v4 for BUILDING OPERATIONS AND MAINTENANCE」これはUSGBCのHPからダウンロードして入手;「http://www.usgbc.org/resources/leed-v4-building-operations-and-maintenance-current-version」
『スモール・イズ・ビューティフル』、E.F.シューマッハー、 (講談社学術文庫)、1986
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成績評価の方法 及び基準 |
課題レポート・発表及びグループディスカッションによる総合評価 |
質問への対応 | 授業時間に各教員で対応します。即答出来ない場合は次週の冒頭で回答。その他の場合は、事前に下記のアドレスにメールをして、アポイントメントを取ってください。 |
研究室又は 連絡先 |
山中新太郎<yamanaka.shintarou@nihon-u.ac.jp> 畔柳昭雄<kuroyanagi.akio@nihon-u.ac.jp> 小泉雅生<koizumi@k-atl.com> |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 11:30 ~ 12:00
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学生への メッセージ |