2019年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 自然環境論 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 梶山 貴弘 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | T33A |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 人間生活を取り巻く自然環境は,長期的な時間を掛けて形成されるが,それへの人為的な介入は急速な変化をもたらし,とくに気候・植生環境の変化は,世界的な自然環境問題となっている。その解決には,大気現象の基礎知識と,人間生活との関わりを理解する必要がある。 本授業では,人間生活を取り巻く気候,およびそれに大きく影響を受ける植生の基礎と,それと人間生活との関連性について理解することが出来る。また主題図の読図と衛星画像の判読から,気候・植生現象を読み解く技術を修得することが出来る。 |
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授業形態及び 授業方法 |
おもにパワーポイントを使用して講義をおこなう。授業の最後に,練習問題を解く場合がある。一部の授業では,主題図の読図と衛星画像の判読などに関する実習を含む。なお,受講者数によっては,授業計画と内容を変更する場合がある。 扱う内容は,高校で地理および地学を履修しなかった学生を考慮して,高校の地理・地学を中心とし,一部は大学の地理学・地球科学の基礎までを含む。 |
履修条件 | 中学校社会科地理分野と中学校理科地学分野の知識と技術が必要。 「基礎地形・地質学」と「地理学」を履修・修得することが望ましい。 「環境ライフサブメジャーコース」の指定科目。 |
授業計画
第1回 | 授業の到達目標・計画・評価方法,気候学と植生地理学の対象と分野 ・気候と気象,植物と植生,地理学と地球科学,気候学と気象学と植生地理学 【事前学習】シラバスを読んでおく。また中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
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第2回 | 地球の構成要素と時間・空間(気候・植生現象の見方・考え方) ・地球惑星システム、環境,時空間スケール、地質時代 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第3回 | 気圏の構造と大気大循環 ・気圏の構造と組成,放射収支,エネルギー輸送,大気大循環 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第4回 | 世界スケールの気候環境①:気候の地域差とその要因 ・気候要素,気候因子,世界の気温分布,降水量分布 【事前学習】中学・高校の地理の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第5回 | 世界スケールの気候環境②:気候分類と植生・土壌環境 ・季節変化,気候分類,ケッペンの気候区分,世界の植生・土壌分布 【事前学習】中学・高校の地理の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第6回 | 日本列島の気候環境と植生環境 ・草本と木本,常緑樹林と落葉樹林,植生遷移と極相,日本列島の気候区分,植生分布 【事前学習】中学・高校の地理の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第7回 | 第四紀の気候変動①:気候変動と氷河変動 ・気候変化と気候変動,気候と氷河,氷期と間氷期,海洋酸素同位体比 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第8回 | 第四紀の気候変動②:ミランコビッチ・サイクル ・離心率と地軸の傾きと歳差運動,最終間氷期以降の氷河変動と気候変動 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第9回 | 第四紀の気候変動③:日本列島における自然環境変遷 ・雪線と氷河変化,森林限界と植生変化,海水準変動と地形変化 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第10回 | 地球温暖化①:地球温暖化の実態および要因とそれによる影響 ・自然環境問題と地球温暖化,温室効果,各自然環境と人間生活への影響 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第11回 | 地球温暖化②:アジア高山域における氷河変化 ・質量収支,涵養と消耗,雪線と氷河平衡線,氷河変化の地域差 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第12回 | 熱帯林破壊①:熱帯気候と熱帯林 ・熱帯気候,熱帯林,ラトソル(赤色土),熱帯林分布 【事前学習】中学・高校の地理の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第13回 | 熱帯林破壊②:カンボジアにおける熱帯林破壊 ・熱帯林分布とその変化,森林破壊と熱帯林破壊,熱帯林破壊の要因と影響 【事前学習】中学・高校の地理の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第14回 | まとめ,補足事項,試験の内容・方法 【事前学習】これまでの学習内容を整理して,不明な点を質問できるようにしておく。(60分) 【事後学習】これまでの学習内容を再確認するとともに,不明な点を教員に質問する。(180分) |
第15回 | 平常試験及びその解説 【事前学習】これまでの学習内容を再確認するとともに,不明な点を教員に質問する。(180分) 【事後学習】試験で分からなかったところは,これまでの学習内容を再確認するとともに,不明な点を教員に質問する。また今後の発展的な学習計画について考える。(60分) |
その他
教科書 |
教科書は指定しない。毎回プリントを配布する。
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参考書 |
高橋日出男・小泉武栄編著 『自然地理学概論』 朝倉書店 2008年
吉田英嗣 『はじめての自然地理学』 古今書院 2019年 第2版
仁科淳司 『やさしい気候学』 古今書院 2019年 第4版
『中学校社会科(地理),理科(地学)教科書』
『高等学校地理,地学教科書』
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成績評価の方法 及び基準 |
成績評価は,平常試験(70%)と複数回分の小レポート(30%)から評価する。 |
質問への対応 | 基本的には講義終了後またはオフィスアワーで対応するが,研究室在室時で対応出来る場合であればいつでも対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎 タワー・スコラ11階S1112室 船橋校舎 8号館4階842室 Eメール:kajiyama.takahiro@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 船橋 15:00 ~ 16:30
水曜 駿河台 15:00 ~ 16:30
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学生への メッセージ |
気候・植生現象を理解するためには,その時空間スケールや,他の現象との相互作用を考える必要があるので,常に広い視野を持つように心掛けましょう。また講義での各現象の説明事項(とくにグラフや地図を用いた説明など)は,必ず配布資料やノートにメモを取るようにしましょう。なお事前・事後学習には,図書館を活用すると効果的です。 |