2019年 大学院理工学研究科 シラバス - 精密機械工学専攻
設置情報
科目名 | 応用数学Ⅰ | ||
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設置学科 | 精密機械工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 山本 修一 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | G53A |
クラス |
概要
学修到達目標 | データ解析の数学的基礎(最小2乗法,回帰直線,深層学習,多項式近似)とフーリエ解析(フーリエ級数,フーリエ変換)の初歩を学ぶ。特に,その内容を数式処理ソフト マスマティカ を活用して知識をイメージ化して学ぶので,数学の即効的な応用力を身につけることができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
配布プリントを使用して,数式処理ソフト マスマティカ と板書を併用しながら講義を行う。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
予備知識:微分積分学,線形代数学を履修していることが望ましい。 準備学習:予習は授業計画に記される提示に従うこと。授業プリントの予習になる場合は,前の授業で配布する。ただし,授業内容によっては学部の1年で使用した微分積分学,線形代数学の教科書の復習が予習になることもある。復習は授業内容をより深めるための問題が提示されるのでそれを解く。予習と復習の時間は合わせて240分。 |
授業計画
第1回 | 単位取得に係わる説明(準備学習とレポート課題について)および授業の特徴とポイントを具体例で示し,この授業における応用数学の学び方を提示する。 予習:これから学ぶ内容のキーワード(例えば,回帰直線,勾配降下法,深層学習,ニュートンの補間法,フーリエ係数,フーリエ級数,フーリエ変換など)について,他の授業との関連性を調べたり,参考書やネット検索などによってどんな内容かを調べる。(240分) |
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第2回 | 三角関数の性質と役割(三角関数の和や積,微分法のイメージ,三角関数の積の定積分の性質を動画を通して学ぶ) 予習:三角関数の加法定理,和を積に直す公式,積を和に直す公式等(プリントで提示)(120分) 復習:提示される三角関数の積の定積分の計算(120分) |
第3回 | 最小2乗法と回帰直線(離散的なデータの回帰直線ついて学ぶ.特に,偏微分を用いる手法とビッグデータで応用される勾配降下法について学ぶ) 予習:偏微分(微分積分学の教科書224ページ~227ページ),数列(微分積分学の教科書180ページ~185ページ),行列の積と逆行列(線形代数学の教科書53ページ~59ページおよび101ページ~105ページ)を復習しながら配布された第3回の授業プリントの予習(120分) 復習:提示される例に対する回帰直線を計算する(120分) |
第4回 | 最小2乗法の応用として深層学習について学ぶ。また マスマティカ を用いて,その挙動を観察する。 予習:合成関数の偏微分法(微分積分学の教科書233ページ~237ページ),勾配降下法(第3回の授業プリント)の復習と配布された第4回の授業プリントの予習(240分) |
第5回 | データ(有限個の点)を通る多項式関数の求め方について,ラグランジュやニュートンの補間法を学ぶ。 予習:配布された第5回の授業授業プリントの予習(120分) 復習:具体的な例に対する多項式関数の計算(プリントで提示)(120分) |
第6回 | 関数をある区間で,与えられた有限個の関数の和で近似する方法を学ぶ(最小2乗近似と三角多項式) 予習:第3回の授業プリントの復習と配布された第6回の授業プリントの予習(120分) 復習:三角多項式の計算(プリントで提示)(120分) |
第7回 | 三角関数のもつ直交性とフーリエ係数について学ぶ。 予習:部分積分法(微分積分学の教科書233ページ~237ページ),異常積分(微分積分学の教科書164ページ~167ページ)について教科書の例題や問を解いてみる(120分) 復習:フーリエ係数の計算(プリントで提示)(120分) |
第8回 | フーリエ級数展開(周期 2π の周期関数に対して,そのフーリエ係数を求めることで,三角関数の和として表現するできること)の可能性を マスマティカを活用して視覚的に実感する。 予習:第7回の授業プリントの復習(120分) 復習:提示される関数のフーリエ級数展開の計算(120分) |
第9回 | フーリエ級数展開とその複素表示および一般的なフーリエ級数展開について学ぶ。 予習:プリントで配布された第9回の授業プリントの予習(120分) 復習:提示される関数の複素表示のフーリエ級数展開の計算(120分) |
第10回 | フーリエ級数展開の実践的理解(予習してきた具体例を通して無限和が一様収束する場合とそうでない場合について マスマティカ を活用して視覚的に深める) 予習:関数のフーリエ級数展開の計算(プリントで提示)(240分) |
第11回 | フーリエの積分公式(周期関数でない場合,三角関数を用いた無限積分で表現できるときがあることを学び,フーリエ余弦(正弦)変換およびフーリエの積分公式について学ぶ) 予習:定積分の定義(微分積分学の教科書146ページ~149ページ),無限積分(微分積分学の教科書167ページ~168ページ)の復習(120分) 復習:提示される関数のフーリエ余弦変換の計算(120分) |
第12回 | フーリエ変換(フーリエの積分公式の複素表示とフーリエ逆変換について学ぶ) 予習:三角関数の加法公式,オイラーの式(第9回の予習プリント)および第12回のプリントの復習(120分) 復習:提示される関数の複素表示のフーリエ変換の計算(120分) |
第13回 | フーリエの余弦変換,正弦変換およびフーリエ変換の計算例。特に偶関数の場合,フーリエ余弦変換によって表現されることを,マスマティカ を通して具体例で視覚的に理解し,フーリエ変換の仕組みを考察する。 予習:第11回のプリントの復習(120分) 復習:提示される関数のフーリエ正弦変換の計算(120分) |
第14回 | フーリエ変換の性質と積分方程式への応用について学ぶ。ここで,レポート課題を示す。 復習:レポート課題の問題を解く(240分) |
第15回 | レポート(課題)の回収およびレポート課題に対する解答を マスマティカ を用いた動画と併用して示す。発展として,離散フーリエ変換(デジタルからアナログへ,データの三角関数による補間への応用)について言及する。 予習:レポート課題の問題を解く(240分) |
その他
教科書 |
特に使用しない
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
谷川明夫 『フーリエ解析入門』 共立出版 2007年 第初版
E.クライツィヒ 『フーリエ解析と偏微分方程式』 技術者のための高等数学3 培風館 2007年 第8版
上の参考資料については,さらに深く理解するために利用してほしい。
なお,この授業の予習で学部1年で使用した教科書
微分積分(矢野・石原編,裳華房),新線形代数(大日本図書)
を利用する。
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成績評価の方法 及び基準 |
レポート課題(提出することが単位取得のための必要条件)で 70 %,平常点(予習・復習など,授業に対する取り組み状況)を 30 % の割合で,GPA制度の基準に従って合否および優劣を総合的に評価する。 |
質問への対応 | 授業中に理解できないところがあった場合,質問内容を整理し授業終了後に質問すること。 |
研究室又は 連絡先 |
メールアドレス:syama@penta.ge.cst.nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
金曜 船橋 14:50 ~ 15:20 14 号館 1 階講師室
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学生への メッセージ |
レポート課題は第15回目の授業のはじめに提出すること。 |