2020年 理工学部 シラバス - 土木工学科
設置情報
| 科目名 | プロジェクトスタディⅡ | ||
|---|---|---|---|
| 設置学科 | 土木工学科 | 学年 | 3年 |
| 担当者 | 重村・長谷部 他 | 履修期 | 後期 |
| 単位 | 2 | 曜日時限 | 土曜3･4 |
| 校舎 | 駿河台 | 時間割CD | A63P |
| クラス | TD | ||
| 履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
| その他 | 実務経験のある教員による授業科目 | ||
概要
| 学修到達目標 | 土木の事業（プロジェクト）を進めるためにはプロジェクトの過程で様々な構造物を築造する必要がある。このコースでは、実務経験者による実例を交えた説明を通して、プロジェクト全体の流れを俯瞰できる力を養うと共に，具体的な構造物の設計や積算課題を通じて，土木の基本的な専門知識を設計や施工に応用できる力を身につけます。また、グループワークを通して議論する力を養うとともにプレゼンテーション能力の向上を目指します。 |
|---|---|
| 授業形態及び 授業方法 |
テクニカルデザインコースでは、コースをさらにA、B、Cの3つのグループに分け少人数化（約25名程度）を図る。各グループ年間を通じて実際の土木プロジェクトを題材とした課題に取り組み、土木技術者としての素養を身につける。 各グループの後期（プロジェクトスタディⅡ）の課題は以下のとおりである。 Aグループ：水力発電所新設の計画・設計・施工・環境対応 Bグループ：鋼橋の架橋プロジェクト Cグループ：土構造物の耐震化プロジェクト 授業は、設計手法に関する技術を教授し、得られた知識を深めるために演習を行う。講師による実務経験談、また実際の構造物等の見学を行うことによって現場を体感する。また、受講者の発表能力向上のために、折々にプレゼンテーションできる機会を提供し議論を行う。成果物として、設計計算書・模型などを作成し、それをプレゼンテーションする。 |
| 履修条件 | 応用力学・構造力学・水理学・地盤力学・建設材料ほか土木の専門科目の基本的知識が必要です。 |
授業計画
| 第1回 | Ａ:授業のねらい，進め方，設計課題等について説明する。また、学習者のプレゼン能力向上のために技術文書の作成方法について講義し、演習を行う。 【事前学習】プロジェクトスタディⅠにおける設計の考え方を復習しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習すること。（60分） B:授業のねらい，内容を説明する。鋼橋の架橋プロジェクトの実例を紹介し，架橋プロジェクト提案書に関する講評を行う。 【事前学習】事前に配布する資料にしたがって，架橋プロジェクト提案書を作成すること。（60分） 【事後学習】講義内容を復習すること。架橋プロジェクト提案書を修正すること。（60分） C:本授業（土構造物の耐震強化プロジェクト）の目的と方針を説明する。 また，グループ内で公共事業（プロジェクト）における役割と位置づけを整理する。 【事前学習】プロジェクトスタディⅠにおける設計の考え方を復習しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，グループ討議内容の見直しをすること。（60分） |
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| 第2回 | A:地球温暖化問題の状況を踏まえた日本のエネルギー・電力事情と水力発電の役割・位置づけについて講義し、グループ討議・プレゼンを行う。 【事前学習】前回の演習内容を見直しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，グループ討議・プレゼン内容の見直しをすること。（60分） B:橋梁設計で考慮すべき荷重に関する講義と演習を行う。 【事前学習】応用力学，構造力学ⅠおよびプロジェクトスタディⅠの内容を復習しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，演習課題に取り組むこと。課題は翌週の授業で解説を行う。（60分） C:第1章貯水池の堤体耐震強化工事プロジェクトの背景・目的および目的達成に必要な検討項目について講義した上で，グループ内で討議し，プレゼンテーションの準備をする。 【事前学習】第1章の構成を確認しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，プレゼンテーションに必要な整理をすること。（60分） |
| 第3回 | A:水力発電のしくみおよび水力発電所を構成する各構造物の役割について分類・整理し、グループ討議・プレゼンを行う。 【事前学習】前回の講義・演習資料すべてに目を通しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，討議プレゼン内容の見直しをすること。（60分） B:鋼橋の断面設計に関する講義および演習を行う。 【事前学習】演習課題に取り組むこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，演習課題に取り組むこと。課題は翌週の授業で解説を行う。（60分） C:貯水池の堤体耐震強化工事プロジェクトの背景・目的および目的達成に必要な検討項目に関するプレゼンテーションとディスカッションを行う。 【事前学習】グループでプレゼンテーションの準備をすること。（60分） 【事後学習】ディスカッション内容を踏まえて第１章の骨子をまとめたレポートを作成すること。（60分） |
| 第4回 | A:水力発電計画における調査方法(地形、流量等）について講義し、水文データの整理に関する演習を行う。 【事前学習】前回の講義・演習資料すべてに目を通しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，水文データの整理方法について整理しておくこと。（60分） B:架橋プロジェクト（個人ワーク）のプレゼンテーションおよび講評を行う。 グループワーク（以下GW）のテーマ説明およびグループ分けを行う。 【事前学習】プレゼンテーションの準備を行うこと。（60分） 【事後学習】グループワークの橋梁建設プロジェクトの素案（レポート，個人ワーク）を作成すること。（60分） C:第2章フィルダム（特徴，型式）の基礎，貯水池堤体耐震化工事の設計のための調査・試験の考え方を講義した上で，グループ内で討議する。 【事前学習】第2章の構成を確認しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，プレゼンテーションに必要な整理をすること。（60分） |
| 第5回 | A:水力発電計画策定（有効落差、最大使用水量、最大出力、年間発生電力量）を講義し、流れ込み発電所の水力計画の演習を行う。 【事前学習】前回の講義・演習資料すべてに目を通しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，水力計画の手順について整理しておくこと。（60分） B:現場見学を行う（実施日は前後する場合がある）。 【事前学習】見学する現場について調べること。（60分） 【事後学習】現場見学会報告書を作成すること。提出された報告書に関して後日授業内で解説を行う。（60分） C:貯水池堤体耐震化工事の設計のための調査・試験に関するプレゼンテーションとディスカッションを行う。 【事前学習】グループでプレゼンテーションの準備をすること。（60分） 【事後学習】ディスカッション内容を踏まえて第2章の骨子をまとめたレポートを作成すること。（60分） |
| 第6回 | A:前回の演習で諸元を策定した発電所の概略工事費の積算演習を行い、当該プロジェクトの経済性を評価する。 【事前学習】前回の講義・演習資料すべてに目を通しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，経済性評価の手順を再確認しておくこと。（60分） B:鋼構造の座屈に関する講義および演習を行う。PFIやPPPで実施されたプロジェクトを紹介する。GWのプロジェクトコンセプトを検討する。 【事前学習】現場見学会を踏まえて，提案プロジェクトのコンセプトを検討すること。（60分） 【事後学習】授業中の指摘を踏まえて，グループで提案プロジェクトのコンセプトを再度議論すること。（60分） C:第3章貯水池堤体耐震化工事の基本設計の流れと考え方を講義した上で，グループで討議する。 【事前学習】第3章の構成を確認しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，プレゼンテーションに必要な整理をすること。（60分） |
| 第7回 | A:水力発電新設・増設を行う場合に必要となる関係法令（電気事業法、河川法）について講義し、グループ討議・プレゼンを行う。 【事前学習】前回の講義・演習資料すべてに目を通しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，法律の体系の理解を深めること。（60分） B:鋼橋の設計法に関する講義を行う。提案プロジェクトのプレゼンテーションを行う。 【事前学習】プレゼンテーションの準備を行うこと。（60分） 【事後学習】プレゼンテーションの指摘を踏まえて，コンセプトを決定すること。（60分） C:貯水池堤体耐震化工事の基本設計に関するプレゼンテーションとディスカッションを行う。 【事前学習】グループでプレゼンテーションの準備をすること。（60分） 【事後学習】ディスカッション内容を踏まえて第2章の骨子をまとめたレポートを作成すること。（60分） |
| 第8回 | A:環境アセスについて講義し、実際のプロジェクトにおける自然環境保全対策について紹介し、グループ討議・プレゼンを行う。 【事前学習】前回の講義・演習資料すべてに目を通しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，自然環境対策の在り方について理解を深めておくこと。（60分） B:橋梁の下部工に関する講義を行う。GWの支点条件および基礎を検討すること。 【事前学習】地盤力学の内容を復習すること。（60分） 【事後学習】授業の内容を踏まえ，提案橋梁の下部工を考えること。（60分） C:村山下貯水池堤体強化工事後の状況と村山上貯水池の現況視察を行う。 【事前学習】グループで視察内容を整理すること。（60分） 【事後学習】村山上貯水池と下貯水池の設計上考慮すべき条件に関するレポートを作成すること。（60分） |
| 第9回 | A:水力発電設備の土木構造物の設計の手法の概要について講義し、グループ討議を行う。 【事前学習】前回の講義・演習資料すべてに目を通しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，技術基準の体系について理解を深めること。（60分） B:橋梁の下部工に関する講義を行う。GWの支点条件および基礎を検討すること。 【事前学習】架橋プロジェクトのコンセプトを決定すること。（60分） 【事後学習】授業の内容を踏まえ，架橋プロジェクトのコンセプトを再度議論すること。（60分） C:第4章堤体施工（準備工事，品質管理）の流れと考え方を講義した上で，グループ内で討議し，プレゼンテーションの準備をする。 【事前学習】第4章の構成を確認しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，プレゼンテーションに必要な整理をすること。（60分） |
| 第10回 | A:動的計画法を用いた最適貯水池運用ルールについて講義し、演習を行う。 【事前学習】前回の講義・演習資料すべてに目を通しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，動的計画法の考え方の理解を深めること。（60分） B:鋼橋の設計およびプロジェクトの建設に関する講義，グループワークを行う。 【事前学習】コンセプトおよび構造形式の改善案を策定すること。（60分） 【事後学習】コンセプトおよび構造形式の改善点について議論すること。（60分） C:堤体施工（準備工事，品質管理）の流れと考え方に関するプレゼンテーションとディスカッションを行う。 【事前学習】グループでプレゼンテーションの準備をすること。（60分） 【事後学習】ディスカッション内容を踏まえて第4章の骨子をまとめたレポートを作成すること。（60分） |
| 第11回 | A:水力発電所における鋼構造物についてその設計法の概要を講義し、グループ討議・プレゼンを行う。 【事前学習】前回の講義・演習資料すべてに目を通しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，各種鋼構造物の役割・設計法について理解を深めること（60分） B:鋼橋の設計，構造解析および設計計算に関する講義，グループワークを行う。 【事前学習】前期で学んだ設計計算の流れを復習すること。（60分） 【事後学習】設計計算演習に取り組むこと。演習問題に関して次回の授業で解説を行う。（60分） C:第5章環境保全対策および第6章堤体機能の検証（試験湛水）の流れと考え方を講義した上で，各自要点を整理する。 【事前学習】第5章と第6章の構成を確認しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，第5章,第6章の骨子をまとめたレポートを作成すること。（60分） |
| 第12回 | A:沖縄海水揚水実証試験における技術的課題（主に海水を使うことによる課題）について講義し、グループ討論・プレゼンを行う。 【事前学習】前回の講義・演習資料すべてに目を通しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，このプロジェクトでどのような検討を行ったか、またどのような新技術を導入したのかについて整理しておくこと（60分） B:GWの提案プロジェクトの中間プレゼンテーションを行う。 【事前学習】プレゼンテーションの準備を行うこと。（60分） 【事後学習】発表後の質疑，講評を踏まえて，提案プロジェクトを修正すること。（60分） C:村山上貯水池耐震強化プロジェクト実施計画を立案し，プレゼンテーションの準備を行う。 【事前学習】村山上貯水池耐震強化プロジェクト実施計画に関する資料を収集すること。（60分） 【事後学習】グループでの検討に基づき不足する点を調べる。（60分） |
| 第13回 | A:沖縄海水揚水実証試験における自然環境保全対策について講義し、グループ討議・プレゼンを行う。 【事前学習】前回の講義・演習資料すべてに目を通しておくこと。（60分） 【事後学習】講義内容を復習し，自然環境保全対策の在り方について理解を深めておくこと。（60分） B:理解度確認演習，グループワークを行う。 【事前学習】設計計算演習の内容を復習しておくこと。（60分） 【事後学習】成果報告会に向けて模型製作を進めること。（60分） C:村山上貯水池耐震強化プロジェクト実施計画のプレゼンテーション（中間発表会）とディスカッションを行う。。 【事前学習】グループでプレゼンテーションの準備をすること。（60分） 【事後学習】ディスカッション内容を踏まえて不足する点を調べること。（60分） |
| 第14回 | A:水力発電技術者の海外展開について講義し、グループ討議・プレゼンを行う。また、最終回に行う成果報告会の準備を行う。 【事前学習】最終回に予定しているプレゼンテーションのテーマを考え準備を始めておくこと。（60分） 【事後学習】プレゼン準備をすること。（60分） B:成果報告会の準備を行う。 【事前学習】成果報告会の準備を進めること。（60分） 【事後学習】成果報告会の準備を進めること。（120分） C:村山上貯水池耐震強化プロジェクト実施計画を改善し，プレゼンテーションの準備を行う。 【事前学習】村山上貯水池耐震強化プロジェクト実施計画に関する資料を収集すること。（60分） 【事後学習】グループでの検討に基づき不足する点を調べる。（60分） |
| 第15回 | A:本講義内容からテーマを選択して学習者全員によるるプレゼンテーションを実施する。 【事前学習】成果報告会の準備に取り組み，プレゼンの準備をすること。（パワポの準備ができるまで） B:成果発表会および講義のまとめを行う。 【事前学習】これまでの授業内容を復習すること。（60分） C:村山上貯水池耐震強化プロジェクトを実施計画に関する最終プレゼンテーションとディスカッションを行う。 【事前学習】グループでプレゼンテーションの準備をすること。（60分） 【事後学習】ディスカッション内容を踏まえて最終課題をレポートにまとめること。（60分） |
その他
| 教科書 |
各グループにおいて適宜参考資料などを配布する。
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| 参考書 |
木下是雄 『「理科系の作文技術」』 中公新書624 中央公論社 1981年年
各グループの講師より適宜指示をする。
Aグループ受講生は上記の図書を講義第1週日までに購入し通読しておくこと。また講義当日に持参すること。
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| 成績評価の方法 及び基準 |
各グループにおいて与えられた課題に対する成果物（設計計算書，模型など）、発表能力を総合的に評価する（成果物70％、発表能力30％程度）。 |
| 質問への対応 | オフィスアワーを基本とするが、都合がよければ適宜対応する。非常勤講師の先生方へ質問がある場合は、各コース窓口教員が連絡する。 |
| 研究室又は 連絡先 |
Aグループ担当：瀧本（junya_takimoto@icloud.com) Bグループ窓口：長谷部(hasebe.hiroshi@nihon-u.ac.jp） Cグループ窓口：重村(shigemura.satoshi@nihon-u.ac.jp） |
| オフィスアワー |
土曜 駿河台 13:00 ～ 13:15 Aグループ（瀧本）：授業実施教室
土曜 駿河台 12:15 ～ 13:15 Bグループ：タワースコラ10階S1026室
土曜 駿河台 12:15 ～ 13:15 Cグループ：タワースコラ11階S1109室
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| 学生への メッセージ |
・課題を成し遂げ成果をあげるためには授業に出席することが重要です。 定期試験を実施しないため、理由もなく出席が全体の3分の２以上を満たさない場合には成 績評価に値しなくなることに注意してください。 ・現場見学の日程については都合により変更になる場合があります。 |