2020年 理工学部 シラバス - 建築学科
設置情報
科目名 | 振動工学 | ||
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設置学科 | 建築学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 秦 一平 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C12M |
クラス | 建築、企画経営 | ||
履修系統図 | の系統図確認 企画経営コースの系統図確認 |
概要
学修到達目標 | 構造物の振動現象をどのように捉えるのか、構造物の変形のし易さや重さなどが振動とどのように関わってくるのかを数学モデル・微分方程式・線形代数などの知識を利用して学び、建築の動的設計に必要な振動工学の基本を身につける。 |
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授業形態及び 授業方法 |
振動工学は、微分方程式と線形代数が基本であるため,授業における準備として課題をだし,予習をすることになる.授業は教科書に基づき要点を板書し,演習問題を解きながら講義を行う. |
履修条件 | 構造力学、応用力学の単位を修得していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 建築と振動工学の関係を知る.振動工学で扱う数学を理解する 【事前学習】偏微分方程式,三角関数などを復習しておく.(120分) 【事後学習】振動工学で扱う範囲の線形代数プリントを配布し,課題①を解く.(120分) |
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第2回 | 振動方程式の誘導(1自由度系と共振曲線) 【事前学習】三角関数の微分,積分を理解しておく.(120分) 【事後学習】振動工学で扱う定数と変数を理解し,粘性減衰の効果をしる(120分) 課題①の提出 |
第3回 | 振動方程式の誘導(多自由度系の振動方程式の誘導) 【事前学習】線形代数で扱う,行列の四則演算及び行列への変換を理解しておく.(120分) 【事後学習】振動工学で扱う定数と変数を理解し,粘性減衰の効果をしる(120分) |
第4回 | 振動方程式の誘導(さまざまな多自由度系モデルの振動方程式の誘導) 【事前学習】多自由度系の振動方程式の導き方を復習する.(120分) 【事後学習】宿題として配布されたさまざまなモデルの課題②を解く.(120分) |
第5回 | 無減衰系モデルの固有値解析と刺激関数 【事前学習】線形代数で扱う,行列式と逆行列を復習する.(120分) 【事後学習】宿題として配布された2自由度系モデルの固有値解析を解く.(120分) 課題②の提出 |
第6回 | 中間試験 第2回から第5回までの内容の理解度を深めるために,理解度試験を行う. 【事前学習】第2回から第5回までの内容を復習する 【事後学習】理解度試験でわからなかった問題を復習する 課題③の提出 |
第7回 | 共振と減衰 振動工学で重要となる共振を知り,粘性減衰の効果を理解する. 【事前学習】固有周期と振動モードである刺激関数を復習する.(120分) 【事後学習】共振曲線を解析的にもとめる(120分) |
第8回 | 構造物の時刻歴応答解析 【A班】時刻歴応答解析の講義 【事前学習】構造物のモデルを復習する 【事後学習】固有周期と地震動の関係を知る 【B班】時刻歴応答解析プログラムの使い方(コンピューター演習室) 【事前学習】Excelの使い方を知っておく 【事後学習】時刻歴応答解析の課題を解く |
第9回 | 構造物の時刻歴応答解析 【A班】時刻歴応答解析プログラムの使い方(コンピューター演習室) 【事前学習】Excelの使い方を知っておく 【事後学習】時刻歴応答解析の課題を解く 【B班】時刻歴応答解析の講義 【事前学習】構造物のモデルを復習する 【事後学習】固有周期と地震動の関係を知る |
第10回 | 粘性減衰系多自由度モデルの固有値解析 クラスを2班に分けて,講義とコンピュータ演習にわける 【A班】減衰を含む固有値解析とモーダル解析の講義 【B班】減衰を含む多自由度系の固有値解析(コンピュータ演習室) 【事前学習】無減衰系の固有値解析とモーダル解析を復習する.(120分) 【事後学習】(120分) 【A班】刺激関数の実数と虚数の意味を復習する. 【B班】課題でだされたモデルのモーダル解析を行う. |
第11回 | 粘性減衰系多自由度モデルの固有値解析 クラスを2班に分けて,講義とコンピュータ演習にわける 【A班】減衰を含む多自由度系の固有値解析(コンピュータ演習室) 【B班】減衰を含む固有値解析とモーダル解析の講義(課題④の提出) 【事前学習】複素平面を復習する(120分) 【事後学習】(120分) 【A班】課題でだされたモデルのモーダル解析を行う. 【B班】刺激関数の実数と虚数の意味を復習する. |
第12回 | 地震動の応答スペクトルとモーダル解析 【A班】地震動の応答スペクトルとモーダル解析の講義(課題④の提出) 【事前学習】震度と地震動の違いについを予習する 【事後学習】モーダル解析による応答予測方法を復習する 【B班】応答スペクトルの計算方法(コンピューター演習室) 【事前学習】応答スペクトルの種類について予習する 【事後学習】応答スペクトルを作成する |
第13回 | 地震動の応答スペクトルとモーダル解析 【A班】応答スペクトルの計算方法(コンピューター演習室) 【事前学習】応答スペクトルの種類について予習する 【事後学習】応答スペクトルを作成する 【B班】地震動の応答スペクトルとモーダル解析の講義 【事前学習】震度と地震動の違いについを予習する 【事後学習】モーダル解析による応答予測方法を復習する |
第14回 | 1年次の基礎実験(振動)で振動実験を行った同調質量ダンパーの解析方法を知る 【事前学習】2質点系モデルと共振を理解する. 【事後学習】同調質量ダンパーの設計をする.(最終課題) 課題⑤の提出 |
第15回 | レポートの提出と課題の解説 【事前学習】前回までの講義内容を復習し理解を深めておくこと。(120分) 【事後学習】これまでの演習問題を独力で解き、講義内容の理解を深めること。(120分) |
その他
教科書 |
石丸辰治 『応答性能に基づく「対震設計」入門』 彰国社 2004年 第1版
構造物の動的設計に関する入門書であり、基本概念としての振動エネルギーの基礎解説から、振動方程式の物理的意味や振動現象の把握に加え、長寿命建築としての免震・制震構造の性能からみた構造設計の図式解法も提示、初心者でも、免震・制震の基本計画の構成実務に役立てることができる。
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参考書 |
石丸辰治 『対震設計の方法』 建築技術 2008年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
授業中に実施する中間試験(35%),課題(各5%),最終レポート(40%)との総合評価とする. |
質問への対応 | 大学院生ならびに研究室のスタッフにて対応します. |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎タワースコラS903室(秦) hata.ippei@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 12:10 ~ 13:20 駿河台校舎タワースコラS903室(秦)
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学生への メッセージ |
超高層建物、免震建物、制震建物は、動的設計(時刻歴応答解析)により、構造設計されます。動的設計は、入力とそれに対する建物の状態を明らかにする、性能設計的手法です。 こうした設計は実務的にはコンピュータを駆使して行われるのですが、コンピュータをブラックボックス化せずに、ツールとして使いこなすにはエンジニアに振動工学の知見が必要となります。 本科目は学部生として、将来、専門職に就くのに必要な振動工学の基礎を学びます。 |