2020年 理工学部 シラバス - 物質応用化学科
設置情報
科目名 | 流動・伝熱操作 | ||
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設置学科 | 物質応用化学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 栗原 清文 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L33Q |
クラス | A 、 B | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 化学工業において流体の輸送および熱の移動はプロセスの重要な要素をなしている.本講で は流体や熱の流動機構を解説し,プロセスにおける流動操作および熱移動(伝熱)操作の原理と計算法を学ぶ.具体的な到達目標は次のようである. 1.流動操作を理解するために必要な基礎(エネルギー収支,層流,乱流,レイノズル数、摩擦損失,摩擦係数)を理解し,説明できる(10%) 2.流体輸送に必要な所要動力および流体の流量測定の計算法を理解し,これらの値を正しく求めることができる(40%) 3.伝熱操作を理解するために必要な基礎(フーリエの法則,伝導伝熱,熱伝導度,対流伝熱,境膜伝熱係数,総括伝熱係数,二重管式熱交換器)を理解し,説明できる(20%) 4.二重管式熱交換器中の流体の境膜伝熱係数,同交換器の伝熱面積および管長の計算法を理解し,これらの値を正しく求めることができる.(30%) |
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授業形態及び 授業方法 |
パワーポイントを使用したスライドによる講義を中心とするが,講義内容のより深い理解のため,演習ならびにレポート提出を実施する.なお平常試験①の欠席者に対して,翌週,その追試を行う. |
履修条件 | 特になし |
授業計画
第1回 | 流動操作および熱移動操作について,その概略を説明する. 【予習】 シラバスの内容を確認の上,授業に出席すること(20分). 【復習】 授業後は,その日のうちに授業中に説明した流動操作および熱移動操作を理解する上で鍵となる事項を整理し,本科目における学習到達目標が何かを十分に復習してください(60分以上). |
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第2回 | 流体輸送の物質収支とエネルギー収支式について解説する. 【予習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.28~32を予習した上(120分以上)で授業に臨んでください. 【復習】授業後は,流体輸送の物質収支とエネルギー収支式について十分に復習し,理解を深めてください(120分以上). |
第3回 | れを規定(層流,乱流,遷移域)するレイノルズ数の定義とその計算法を説明する.授業中に例題3.2を説明し,これに関連した問題(4.1と4.2)を出題し宿題にする. 【予習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.32~33を予習した上(120分以上)で授業に臨んでください. 【復習】授業後は,例題3.2について十分に復習し,理解を深めてください.その後,宿題とした問題(4.1と4.2)を解答してください(120分以上). |
第4回 | 宿題とした問題(4.1と4.2)の解答を回収の後,円管内流動に伴う摩擦係数の計算法とそれを用いた摩擦損失Ffの計算を説明する. その後,例題3.3を解説し,これに関連した問題(4.4)を宿題にする. 【予習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.33~35を予習した上(120分以上)で授業に臨んでください. 【復習】授業後は,例題3.3について十分に復習し,理解を深めてください.その後,宿題とした問題(4.4)を解答してください(120分以上). |
第5回 | 宿題とした問題の解答の回収と,第3回目に宿題とした問題(4.1と4.2)の解説と採点結果を説明した後,摩擦損失Fe,Fc,F’の計算の解説から始めて,流体輸送の所要動力の計算法を説明する.その後,例題3.5を用いて,その計算手順を解説する(すべて終わらなければ,残りは次週に回す). 【予習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.35~38を予習した上(120分以上)で授業に臨んでください. 【復習】授業後は,例題3.5について十分に復習し,理解を深めてください.その際,例題3.5を,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です(120分以上). |
第6回 | 第4回目に宿題とした問題の解説と採点結果を説明した後,例題3.5の残りを説明した後,関連した問題(4.7)を演習する. 【予習】演習に備えて,例題3.5について解説した箇所を再読し,理解した上(120分以上)で授業に臨んでください. 【復習】授業後は演習した問題を十分に復習し,理解を深めてください.その際,演習した問題(4.7)を,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です(120分以上). |
第7回 | 第6回で演習した問題の解説と採点結果を説明した後,流量および流速測定法について,オリフィス計およびピトー管を説明し,関連した問題(9.63と4.9前半)を演習した後,その解説を行う. 【予習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.39~42を予習した上(120分以上)で授業に臨んでください. 【復習】授業後は演習した問題(9.63と4.9前半)を十分に復習し,理解を深めてください.その後,次週の平常試験①に備えて,これまでの例題・問題を,解答を見ずに再度自分で解いてみましょう(120分以上). |
第8回 | 流動操作の理解度を確認するため,平常試験①とその解説を行う. 【予習】平常試験①に備えて,これまでの例題・問題を,解答を見ずに再度自分で解いてみましょう(200分以上). 【復習】授業後は平常試験①の問題を十分に復習し,誤解答があれば,正答できるまで問題を再解答してみましょう(120分以上). |
第9回 | 熱移動としての熱伝導の基礎となるフーリエの法則を説明し,平板状固体層および多重平板状固体層における定常伝導伝熱の理論と計算法を説明し,例題4.2を用いてその計算手順を解説する.その後,関連した問題(5.1と5.2)を演習する. 【予習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.43~47を予習した上(120分以上)で授業に臨んでください. 【復習】授業後は,例題4.2,演習した問題(5.1と5.2)について十分に復習し,理解を深めてください.その際,演習問題を,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です(120分以上). |
第10回 | 第9回で演習した問題(5.1と5.2)の解説と採点結果を説明した後,円筒状固体層および多重円筒状固体層における定常伝導伝熱の理論と計算法を説明し,例題4.4を用いて,その計算手順を解説する.その後,関連した問題(5.3)を演習する. 【予習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.47~50を予習した上(120分以上)で授業に臨んでください. 【復習】授業後は,例題4.3,演習問題について十分に復習し,理解を深めてください.その際,演習問題(5.3)を,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です(120分以上). |
第11回 | 第10回で演習した問題(5.3)の解説と採点結果を説明した後,まず対流伝熱における理論と計算法と,化学プロセスにおいて重要な熱移動装置である熱交換器の原理(熱収支・温度変化・伝熱速度)について説明する. 次に例題4.5の解説を解説した後,熱交換器の中で二重管式熱交換器式を取り上げ,その伝熱面積および管長の計算法を説明し,合わせて,その計算に必要な境膜伝熱係数の求め方(円管内と環状路内の均一な流体)を,例題を交えて解説する.最後に例題(5.5)を説明する. 【予習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP50~58を予習した上(120分以上)で授業に臨んでください. 【復習】授業後は,例題4.5と(5.5)について十分に復習し,理解を深めてください.その際,各例題を,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です(120分以上). |
第12回 | 二重管式熱交換器の設計に必要な管長の計算法についての演習①.授業中に例題4.7を参考にして,関連した問題(5.5)の演習とその解説を行う. 【予習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,例題4.7を予習した上(120分以上)で授業に臨んでください. 【復習】授業後は,演習した問題について十分に復習し,理解を深めてください.その際,演習問題(5.5)を,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です(120分以上). |
第13回 | 二重管式熱交換器の設計に必要な管長の計算法についての演習②.第12回で演習した問題(5.5)の解説と採点結果を説明した後,二重管式熱交換器の設計に関連した問題(5.6)を出題し,その演習とその解説を行う. 【予習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,例題4.6と4.7を予習した上(120分以上)で授業に臨んでください. 【復習】授業後は,演習した問題(5.6)について十分に復習し,理解を深めてください.その際,演習問題(5.6)を,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です(120分以上). |
第14回 | 第12回で演習した問題の解説と採点結果を説明した後,放射伝熱について説明する. 【予習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.59~61を予習した上(120分以上)で授業に臨んでください. 【復習】授業後は,放射伝熱について十分に復習し,理解を深めてください(120分以上). |
第15回 | 熱移動操作の理解度を確認するため,平常試験②とその解説を行う. 【予習】平常試験②に備えて,これまでの例題・問題を,解答を見ずに再度自分で解いてみましょう(200分以上). 【復習】授業後は平常試験②の問題を十分に復習し,誤解答があれば,正答できるまで問題を再解答してみましょう(120分以上). |
その他
教科書 |
日秋俊彦,児玉大輔,栗原清文,松田弘幸,佐藤敏幸,松本真和 『標準化学工学Ⅰ』 朝倉書店 2018年
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参考書 |
小島和夫,越智健二,本郷尤,加藤昌弘,鈴木功,栃木勝己 『入門化学工学 改訂版』 培風館 1996年
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験の結果だけでなく,授業中に行う演習点および提出されたレポート点を加味して,総合的に評価する.その割合は,平常試験を84%,演習およびレポートを16%とするが,演習の進行状況によって変更する場合には予め告知する.なお,本講義は「流動操作」と「伝熱操作」という2つの移動現象を取り扱うので(そのため,平常試験を2度行う),「流動操作」で60点以上かつ「伝熱操作」で60点以上を単位修得の条件とする. |
質問への対応 | |
研究室又は 連絡先 |
物質応用化学科化学工学研究室(駿河台校舎2号館2階226B号室) Tel: 03-3259-0822 kurihara.kiyofumi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 10:00 ~ 11:00
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学生への メッセージ |