2020年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 数理統計学Ⅰ | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 安部 公輔 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜3 月曜4 |
校舎 | 船橋 駿河台 | 時間割CD | S53B T14B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 科学実験や社会調査では限られた数のサンプルデータから全体の性質を推測するが,その結果は誤差や個体差などの影響を受けるためサンプルごとに変動する.このような不確定要因の影響を加味して推定や検定を行う手法について,確率論などを用いて基礎付けするのが数理統計学である. この講義では統計的推測や検定の基本的手法や考え方を,必要な確率論とともに学修する. |
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授業形態及び 授業方法 |
講義形式で行う. |
履修条件 | 微分積分学の基本的な知識を仮定する. (高等学校数学I「データの分析」程度の知識は仮定する.数学A「場合の数と確率」の学習経験もあることが望ましく,数学B「確率分布と統計的な推測」まで学習していればなお有益である.) |
授業計画
第1回 | イントロダクション:統計的推測の目的や確率論の必要性など,本講義で扱う内容を俯瞰して動機付けを行う.高校で学習する(場合の数に基づく)確率について簡単に復習する. 【事前学習】高校数学I「データの分析」や数学A「場合の数と確率」の内容についておさらいをしておく(学習経験がない者はWEBなどで調べてみる).(120分) 【事後学習】講義資料の入手方法を確認する.WEBなどで自分に合う参考資料がないか調査する.(120分) |
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第2回 | 確率論の基礎:標本空間や事象,確率の数学的な定義と性質について具体例も交じえながら解説する. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第3回 | 条件付確率と事象の独立性:数学的な定義・性質とともに,現実の問題に適用する際の注意点を解説する. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第4回 | ベイズの定理:ベイズの定理を導出し,その応用の可能性や注意点などを解説する. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第5回 | 確率変数:確率変数の分布と期待値,分散などの定義と意味を解説する. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第6回 | 確率変数の独立性:独立同分布な確率変数列の性質について,特に期待値や分散を中心に解説する. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第7回 | 代表的な確率分布①:ベルヌーイ分布,二項分布,幾何分布や指数分布などの性質と適用場面について解説する. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第8回 | 極限定理:大数の法則,中心極限定理,少数の法則について解説する. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第9回 | 代表的な確率分布②:正規分布とポアソン分布の性質と適用場面について解説する. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第10回 | 点推定①:母集団や標本,推定量などの概念を導入し数学的に定式化する.母数やサンプルサイズなどの言葉の意味を正しく理解する. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第11回 | 点推定②:推定量に望まれる性質として不偏性や一致性などを定義し,具体例として標本平均と不偏分散について解説する. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第12回 | 区間推定①:中心極限定理を根拠に,大標本の場合の母平均の区間推定について解説する. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第13回 | 区間推定②:t分布を用いた正規母集団の母平均の区間推定について解説する. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第14回 | 総括:これまでの内容を俯瞰し整理することで,総合的な理解を得る. 【事前学習】レジュメに目を通しておく.(60分) 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(180分) |
第15回 | 平常試験及びその解説を行い知識を再確認する. 【事前学習】試験の準備.(180分) 【事後学習】試験を参考に前期の内容を一通り確認する.(60分) |
その他
教科書 |
特に指定しない.
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参考書 |
講義中などに随時紹介する.
講義資料をWEBで配布する.
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験の結果に基づき評価する. |
質問への対応 | 確実なのは講義中および講義後だが,それ以外にもメールでの質問などに随時対応する. |
研究室又は 連絡先 |
研究室:船橋校舎8号館849A abe.kousukeあっとまーくnihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
金曜 船橋 15:00 ~ 16:30 8号館849A
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学生への メッセージ |
数理統計学の内容には,確率の計算など純粋に数学的な部分と,現実の問題をいかに数学に落とし込むかというある意味では非数学的な部分とが混在し,それが分かり難さの一因ではないかと思います.しかしそのことを意識して頭を切り換えながら勉強すれば,複雑な確率の計算はともかく,推定や検定の基本的発想はかなり素朴であることがわかるはずです.柔軟な頭で根気強く取り組むことを期待します. |