2020年 大学院理工学研究科 シラバス - 物理学専攻
設置情報
科目名 |
原子核物理学Ⅱ
原子核と陽子・中性子、クォークの物理
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設置学科 | 物理学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 柴田 利明 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M44B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 原子核を構成する陽子と中性子、および中間子の性質と力学について、実験の現状を理解し、人に説明できるようになることが学修到達目標である。 強い相互作用をする粒子は総称してハドロンと呼ばれている。その中でも陽子と中間子の仲間はバリオンと呼ばれ、基本的にクォーク3個から構成されている。一方、中間子はクォークと反クォークから構成されている。現在では、物質粒子はクォーク、力を媒介する粒子はグルーオンとして、量子色力学で記述されている。これらについて学んで原子核の特性を人に説明できるようになる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
演示実験と、黒板とスライド・プロジェクターによる講義とにより授業を行う。演習問題も扱う。演習に重心を置いて授業を行う。 2単位の科目なので、授業時間を含めて全体で90時間になるように、自分で計画を立てて、スケジュールを作って学修してください。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
力学、電磁気学、量子力学 |
授業計画
第1回 | 原子核とハドロン、強い相互作用 第1-15回の授業で扱う演習問題は、授業中に解説をしてフィードバックをする。 [事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
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第2回 | クォーク模型とパートン模型 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第3回 | クォークのフレーバー、バリオンと中間子 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第4回 | グル―オン、色電荷、漸近的自由、量子色力学(QCD) [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第5回 | 弾性散乱と形状因子 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第6回 | 深非弾性散乱、構造関数とパートン分布関数, EMC効果 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第7回 | 核子の構造、和則 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第8回 | 核子のスピン構造 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第9回 | ハドロンの実験手法:加速器・貯蔵リング・冷却・測定器・偏極標的 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第10回 | ハドロンの弱い相互作用(I) 電弱相互作用の標準模型 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第11回 | ハドロンの弱い相互作用(II) パリティの破れ、CP対称性の破れ [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第12回 | クォーク、ハドロンの質量の起源 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第13回 | ストレンジ、チャーム、ボトムクォークを含むハドロンと原子核 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第14回 | 高エネルギー重イオン衝突におけるハドロン物理 [事前・事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、次の授業のときに質問できるようにまとめておく(240分) |
第15回 | 宇宙・天体物理におけるハドロン [事後学習]授業の内容、参考書などの文献を検討して、質問があれば教員に質問をする。(240分) |
その他
教科書 |
特に指定しない。授業中に紹介する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
B. ポッフ他著、柴田利明訳 『素粒子・原子核物理入門 改訂新版』 SPRINGER UNIVERSITY TEXTBOOKS 丸善出版 2012年
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験ないし定期試験として筆記試験を行い成績を評価する(中間試験50%、学期末の試験50%)。演習問題の解答も成績評価の際に考慮する。 |
質問への対応 | 授業の直後に質問を受けます。 |
研究室又は 連絡先 |
授業中に知らせます。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
強い相互作用は、湯川中間子論を起源として現在は量子色力学(QCD)として発展しています。弱い相互作用、電磁相互作用も実験と理論のよい一致が得られています。実験による原子核の理解の現状をこの科目で把握してもらいたい。 |