2019年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 化学Ⅰ | ||
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設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 1年 |
担当者 | 遠山・赤澤 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜5 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E55A |
クラス | |||
学科ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 専門科目として設置されている「無機化学」「分析化学」系の科目を修得するための基礎を学習することで、大学無機化学・分析化学で必要な用語を理解し、種々の化学計算をすることができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
各回ごとに授業内容のテーマを決め、トピックスなどを織り交ぜながら板書およびパワーポイントによる説明等を中心に授業を進めて行く。 ほぼ毎回、前回の授業内容の演習を行いますので、各自が理解していない内容の確認・復習に役立てて下さい。 |
履修条件 | 1.高校の「化学基礎」「化学」を修得していることを前提に授業を進める。 2.高校で化学を履修しなかった人は補充教育科目を履修していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 元素の誕生、原子量・式量・分子量 【事前学習】高校化学の教科書「物質の構成」に関する章を読み,言葉の意味を理解しておくこと。(120分) 【事後学習】モル計算の方法について演習問題を参考に復習すること。(120分) |
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第2回 | 原子の構造と電子軌道 【事前学習】教科書3~16ページを読んで理解できない箇所を質問できるようにしておくこと.(120分) 【事後学習】教科書12ページの電子軌道の形を覚え,教科書15ページの電子の入り方を完全に習得しておくこと。(120分) |
第3回 | 周期表(周期と族、電子配置、典型元素と遷移元素) 【事前学習】周期表の歴史・変遷について調べておくこと。(120分) 【事後学習】演習問題を参考に、各元素の基底状態の電子配置を書けるようにすること。(120分) |
第4回 | 原子の大きさ(原子半径,イオン半径,共有結合半径) 【事前学習】教科書22~23ページをよく読み、原子のおおよそのサイズを理解すること。(120分) 【事後学習】演習問題を解き、十分に復習を十分すること。(120分) |
第5回 | 有効核電荷とスレーターの規則 【事前学習】教科書25ページのスレーターの規則を読み,理解できないところは質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】有効核電荷の計算方法、原子半径の算出方法を演習を元に復習をすること。(120分) |
第6回 | イオン化エネルギーと電子親和力・電気陰性度、磁気双極子モーメント 【事前学習】教科書26~32ページをよく読み、それぞれの用語の定義を理解しておくこと。(120分) 【事後学習】演習問題を参考に、磁気双極子モーメントの計算ができるようにすること。(120分) |
第7回 | 化学結合(共有結合、オクテット則、混成軌道、不活性電子対効果) 【事前学習】教科書35~40ページを読み、それぞれの用語に定義を理解しておくこと。(120分) 【事後学習】講義では教科書35~64ページの中から重要な項目をピックアップして説明をした。該当する箇所を読み、さらに深く理解しておくこと。(120分) |
第8回 | 結晶構造と配位数、金属の性質 【事前学習】教科書89~100ページを読んでおくこと。また、教科書93ページの代表的な化合物の結晶構造をイメージできるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】陽イオン/陰イオン半径比と配位数の関係について計算し、化合物が特定の結晶構造を取る理由について理解しておくこと。(120分) |
第9回 | 平常試験とその解説① 【事前学習】これまでの演習問題を参考に勉強をしておくこと。(120分) 【事後学習】平常試験で解けなかった問題について解き直すこと。(120分) |
第10回 | 有効数字と誤差 【事前学習】関数電卓の使い方を説明書を参考にしながら順番の間違っていない四則演算や指数, 対数などの計算法を身に付けておくこと。(120分) 【事後学習】演習問題を元に有効数字に気を付けながら四則演算を計算すること。また、系統誤差と偶然誤差の例を探しておくこと。(120分) |
第11回 | 水溶液の濃度 【事前学習】SI単位系やパーセント, ppmなどの意味を調べておくこと。また, 無機分野で学修した分子量や物質量の意味などについて振り返ること。(120分) 【事後学習】演習問題を振り返り, 単位に注意をしながら質量容量パーセント濃度をモル容量パーセント濃度へ換算したり, 市販で売られている試薬の容量モル濃度を密度や式量から計算できるように復習すること。(120分) |
第12回 | 酸と塩基, 水素イオン濃度(pH), 中和反応 【事前学習】関数電卓の説明書を読み, 統計モードを使用して, 2次関数の答えを導き出せるようにしておくこと(120分) 【事後学習】アレニウス, ブレンステッド・ローリー, ルイスの酸と塩基の定義について表にまとめておくこと。pHの計算方法を強酸・強塩基と弱酸について演習問題を元に振りかえること。酸と塩基の中和反応による滴定実験について, 未知の酸の濃度を演習問題をもとに計算できるようにすること(120分) |
第13回 | 化学平衡と酸解離定数(pKa) 【事前学習】平衡, 平衡定数, 活量および活量係数について調べておくこと。どのような意味であり, どのような値であるかやその値が1より大きいまたは小さい場合どうなのかを中心にまとめておくこと(120分) 【事後学習】平衡定数の大小により, 反応がどちらに進むのかをまとめること。酸解離の平衡の関係から, 弱酸のpHを導き出す方法を授業内では示した。同様に弱塩基のpHの求め方について酸解離平衡の式を元に導き出すこと(120分) |
第14回 | 酸化還元反応と溶解度積 【事前学習】酸化と還元とはどういうものなのか調べておくこと。また、酸化数の増減が重要になってくるので, 酸化数の考え方を調べておくこと。金属イオンの関わる難溶性の塩とは何かを調べておくこと。(120分) 【事後学習】酸化数を計算できるようにすること。溶解度積Kspを用いると濃度既知の複数の溶液を混ぜることにより沈殿が起きるかどうか判断ができる。実際に含まれている各イオン濃度の積と溶解度積の関係を不飽和状態、飽和状態、過飽和状態として区別できるようにすること(120分) |
第15回 | 平常試験とその解説② 【事前学習】これまでの演習問題を参考に勉強をしておくこと。(120分) 【事後学習】平常試験で解けなかった問題について解き直すこと。(120分) |
その他
教科書 |
荻野博・飛田博実・岡崎雅明 『基本無機化学 』 東京化学同人 2016年 第3版
<無機化学分野>理工学部物質応用化学科も使っている教科書です。
<分析化学分野>教科書は使用しませんが, 授業資料をCSTポータルにアップロードしますので, 各自ダウンロードをして授業に臨んでください。
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参考書 |
齋藤勝裕 『ステップアップ 大学の総合化学』 裳華房 2008年 第1版
本水昌二 『基礎教育シリーズ 分析化学<基礎編>』 東京教学者 2018年 第1版
今任稔彦 『クリスチャン分析化学Ⅰ基礎編』 丸善出版 2016年 第7版
<無機化学分野>無機化学の基本は変わりません。古くても良い参考書は多数あります。各自に合った参考書を図書館等で捜して下さい。
<分析化学分野>参考書として挙げられている基礎教育シリーズ分析化学<基礎編>は, 応用化学分野での分析化学Ⅰ, 分析化学Ⅱで使用している教科書です。また理工学部物質応用化学科でも使用しています。高校化学の問題集なども参考になります。
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成績評価の方法 及び基準 |
授業への取り組み(20%)、平常試験(80%) 出席が総授業時間数の60%に満たない場合は履修放棄とみなし、成績の査定は行いません。 |
質問への対応 | 授業終了後の教室。 研究室でも随時。 メールでの質問も受け付けます。ただし,教員からのメールを受け取れるようにしておいてください。 |
研究室又は 連絡先 |
遠山岳史:駿河台校舎2号館237室 電話:03-3259-0796 メールアドレス:touyama.takeshi@nihon-u.ac.jp 赤澤寛行:船橋校舎8号館835A室 メールアドレス:akazawa.hiroyuki@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:10 ~ 13:20 赤澤寛行 船橋校舎835A
土曜 駿河台 14:00 ~ 16:00 遠山岳史 駿河台校舎237
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学生への メッセージ |
1年生後学期以降に設置されている専門科目を修得するのに必要な知識を学ぶ科目です。自分に足りないところは積極的に勉強し、以後の専門科目の学習に備えて下さい。関数電卓が必須になりますので必ず持参してください。 |