電気エンジニアとして世界へ

量子理工学専攻

木方 康一郎

千代田化工建設株式会社
2013年3月 量子理工学専攻修了

現在のお仕事の内容を教えてください。

私はエンジニアリング会社である千代田化工建設にて,米国の液化天然ガス(LNG)製造設備プロジェクトに電気エンジニアとして従事しています。エンジニアリング会社は,化学,機械,電気/制御,土木建築といったさまざまな専門技術を組み合わせ,社会にとって重要なインフラ設備を創り上げていきます。その重要インフラの一つであるLNG製造設備は規模が非常に大きく,世界中のさまざまな専門性を持った人材が集まり,プロジェクト期間は数年にも及びます。私はその中で電気設備の設計,試運転業務を担当しています。LNGを含めた製造設備は電気を動力として使っており,責任も大きく,困難も多々ありますが,やりがいや達成感も非常に大きいです。

電気エンジニアとして世界へ

現在のお仕事に,学生時代の学びがどのように役立っていますか?

前述したようにエンジニアリング会社では化学,機械,電気/制御,土木建築といったさまざまな工学分野の専門性を持った人材が集まり,日々職務を全うしています。当然,自身の専門分野だけではなく,他の専門分野の人とも議論しながら全体の設計方針や問題解決をしていかねばなりません。そこでハードルとなるのが,自分の専門分野以外への興味と理解を持つことです。私は工学分野の根底となる物理学を学んでいたため,工学の各専門分野にも興味があり,比較的イメージや理解をしやすいと感じています。さまざまな英知を結集するエンジニアリング業務において,物理学を学んでいたことは非常に有意義と感じています。

大学院に進学して良かったことは何ですか?

もちろん大学の時よりも専門性が高いことが大学院進学の大きなメリットの一つと感じていますが,それ以上に私にとっては研究を行っていく上での基本プロセスを学べたことが一番有意義であったと思います。例えば,研究目的の設定,研究手順の設定,研究や実験を行う過程で生じる問題への対応,そして学会発表や修士論文のように期限までにやり切ること等です。社会人になった今でも日々分からないことだらけで,さまざまな問題にも直面し,納期のプレッシャーなどもありますが,これは大学院の研究を進めてきたプロセスと同じで,大学院で学んだことが今に活かされていると感じています。

学生生活での思い出を教えてください。

スキー検定1級を取得したことです。私は基礎スキー部に所属しており,冬/春休みの長期休暇を利用し,スキー場のペンションで住み込みアルバイトをしながら空いた時間でスキーをするという生活をしていました。私は大学入学前からスキー経験もあり,滑りにも自信を持っていたのですが,OB・OGの方々と一緒に滑った際に,彼らのレベルに全くついていけませんでした。悔しさを覚えた半面,彼らの華麗な滑り,また上級者同士の会話レベルに憧れを持ちました。彼らは皆スキー検定1級を取得しており,私もそれから必死に練習し,2シーズンかけて1級を取得しました。1級の取得はもちろんですが,彼らのレベルに到達できたことが嬉しかったです。

量子理工学専攻を目指す高校生へのメッセージをお願いします。

物理は難しい,堅苦しいといったイメージが先行しがちだと思います。私も実は高校生の時,物理がそれほど好きではなかったです。しかし星空や宇宙に漠然とした興味があり,物理学科を志望しました。実際入学し勉強してみると,物理は身の回りの事象や科学技術の根底となる学問であり,原理や本質を理解するにつれて,面白いと思えるようになりました。そして大学,大学院に進学し多くのことを学び,高校生の時の自分では想像もつかなかった今の自分があります。皆さんも少しでも興味があれば,ぜひ一歩踏み出して挑戦してみてください。将来,今では想像もつかないような面白い世界に出会うことができると思います。