日本大学理工学部

Step2

地下から宇宙の謎に迫る:ニュートリノと暗黒物質を捉える

物理学科

我々の周りでは、ニュートリノという殆ど物質と反応をしない素粒子が飛び交っています。長年謎の多い素粒子であったニュートリノは、近年の様々な実験により、その正体が分かってきました。と同時に、“ほとんど物質と反応しない”という特徴は、“遠い・昔の宇宙の情報を保持している”ということから、宇宙の謎に迫る重要な素粒子なのです。

また、まだ見つかっていませんが、宇宙の歴史と組成を知る上で、重要な役割を担っていると考えられるのが暗黒物質と呼ばれる未知の素粒子です。こちらも“ほとんど物質と反応しない”という特徴を持っているものと考えられています。

この授業では、ニュートリノや暗黒物質をどうやって捉えるのか(捉えようとしているのか)、そこから何が分かるのかについて迫っていきたいと思います。ニュートリノや暗黒物質を捉える1つの手法として、地下検出器が挙げられます。これは、地上にたくさん降り注ぐニュートリノや暗黒物質以外の粒子を、地下に検出器を置くことで防ぎ、ニュートリノや暗黒物質のみを検出するという手法です。日本は、この分野において、世界的にもトップレベルです。ニュートリノ検出器として有名なスーパーカミオカンデを初めとして多くの地下検出器があります。このような地下の観測施設も紹介していきます。

小川 洋
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スーパーカミオカンデ検出器(東京大学宇宙線研究所提供) 暗黒物質探索のためのXMASS検出器(東京大学宇宙線研究所提供)

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