微生物を利用した下水からの資源回収

担当講師:齋藤 利晃

私たちは,新しい細胞を合成したり生体器官を維持するため,食べ物や飲み物から栄養とエネルギーを吸収しています。
私たちが廃棄する食べ残しや厨房排水,排泄物には,吸収しきれなかった栄養とエネルギーが豊富に含まれているため,そのまま川や湖に放流すると,有機物汚濁や富栄養化などの深刻な水質汚染を引き起こします。

水環境を保全し,かつ,持続可能な社会を構築するためには,排水を適切に処理して取り除くことに加え,排水中の栄養やエネルギーを積極的に回収し再利用することが求められています。
その役割を担っているのは,わずか数マイクロメートルのとても小さな生き物であるバクテリアです。バクテリアは,その多彩な能力と処世術で厳しい環境を巧みに生き抜き,排水処理はもちろん,私たちが利用し損ねた栄養やエネルギーを回収する技術へも役立とうとしています。

本講義では,バクテリアの多様性とその生命力,生き抜くための知恵を紹介しながら,バクテリアを用いた排水処理と資源・エネルギー回収の動向について概説します。

ベルリン-変貌する都市と建築

担当講師:田所 辰之助

東西を隔てていた壁の崩壊からはや四半世紀,ベルリンの街は大きく変貌しました。
都市再開発が進められ,世界中から建築家が集い,いまや現代建築デザインの実験場のようです。

戦災を越えて残された歴史的建造物も大切に使い続けられています。
世界遺産となった博物館島を中心とするエリアでは,古典的な建物にさまざまな工夫が施されて,現代の建築として甦っているさまを見ることができます。

新中央駅周辺は政治の中心です。ドイツ連邦議会議事堂,連邦首相府をはじめ,ドイツの新たな顔となる建築が次々とデザインされました。
商業エリアとして開発されたポツダム広場界隈には,ドイツの近・現代を代表する建築が軒を連ねます。

ベルリンの街を旅するつもりになって,その都市と建築を多数のスライドで紹介していきたいと思います。
過去から現代へ,歴史が深く刻まれ,積層しているこの街に,21世紀の都市と建築を考えるヒントが見つかるかもしれません。

ドイツ連邦議会議事堂
ドイツ連邦議会議事堂
ベルリン・フィルハーモニー
ベルリン・フィルハーモニー

保育施設の音・振動環境

担当講師:冨田 隆太

現在,保育施設については,待機児童の問題などが取り上げられる一方で,周辺住民の反対などで開園までこぎつけられなかったケースなど,多くの問題がニュースなどでも見られ,社会問題となっています。
そもそも,保育施設の音環境を考える上で,乳幼児のことを考えれば,当然,外部環境が静かな場所に建設されることが望ましいと思います。
しかしながら,そういった観点からの議論よりも,むしろ,乳幼児からの発生音が周辺住民に与える影響について耳にすることが多いのが現状です。
また,待機児童の問題の解決のために,様々な場所に保育施設がつくられており,外部の音環境からみると不利になると思われる鉄道高架下空間や複合施設内の一部を利用して建設されるケースも見られます。

ここでは,「保育施設から発生する音」,「保育施設(保育室)へ入ってくる音」の両面から,いくつかの事例を通して保育施設の音・振動環境を考えたいと思います。

保育施設を取り巻く音環境の概念図

建築の高層化と高強度コンクリート

担当講師:中田 善久

近年,都市部の再開発や集合住宅の高層化に剛性が高くコストが安価である高強度コンクリートが数多く使われています。
従来のコンクリートは,コンクリート強度に上限があるため,柱間が狭い,柱が大きいなど,空間に制限がありました。

ここでは,高強度コンクリートが開発された経緯や特徴を建築材料の観点から紹介します。
また,霞ヶ関ビルなどの高層建築物の変遷にも触れます。

音や光の感覚と建築での利用

担当講師:橋本 修

私たちは日常的に「見る」「聞く」「触れる」といった感覚を通して自らをとりまく環境を認識し,その時の状況や判断によって行動しています。
では,音楽やアナウンスなどを「聞く」ための空間づくりとは?
視覚に障害を持つ方々のためのサイン環境整備とは?

・・この講義では,音や光など人の感覚を伴う情報伝達が重要となる場面での建築の快適性や安全性をテーマに,空間の環境評価や整備のし方について取り上げていきます。

ホールのイメージ写真

地震エネルギーを受ける建築物の耐震性能を知る

担当講師:秦 一平

講義内容は「地震エネルギーを受ける建築物の耐震性能を知る」というテーマです。
なるべく,専門用語をつかわないで説明したいと思います。
これまでの地震で多くの建物が被害を受けてきましたが,同じ地震でも壊れる建物と壊れない建物があります。
今日はその違いを,“地震エネルギーの視点”からわかりやすく解説していきます。
特に講演ポイントは,「地震のリズムと建物のリズム」です.
なぜ同じ地域で同じ地震を受けても,ある建物は無事で,ある建物は倒壊しています。

「なぜこんな違いが生まれるのか?」――これが講演のキーポイントです。
このような現象を理解してもらうために,地震エネルギーについて説明いたします.

実験動物と実験動物施設

担当講師:蜂巣 浩生

私たちの健康で安全な生活が,多くの動物実験に支えられていることをご存知ですか?

その実験に使用されているのが実験動物で,実験動物に関連する施設の総称を実験動物施設といいます。実験動物は,ペットや動物園の動物たちとはまったく異なる,厳密に制御された環境の中で飼育されています。
私たちの生活のために有益な情報をもたらしてくれる実験動物と,その実験動物を取り巻く環境のコントロールについてお話します。

建築の再生―「リノベーション」と「コンバージョン」―

担当講師:古澤 大輔

既存の建物を改修する「リノベーション」や全く新しい用途に変更する「コンバージョン」。
老朽化してしまった建築物を再生することに,今注目が集まっています。

本講義では,建築のユニークな再生事例を紹介しながら,これからの建築はどうあるべきか,皆さんと考えていきたいと思います。

コーシャハイム千歳烏山住棟改善モデル事業
コーシャハイム千歳烏山住棟改善モデル事業
撮影:堀田貞雄
シェアプレイス東神奈川99
シェアプレイス東神奈川99
撮影:鈴木竜馬
アーツ千代田3331
アーツ千代田3331
撮影:コマンドA
コミュニティーステーション東小金井
コミュニティーステーション東小金井

建物が壊れるのは何故か?

担当講師:宮里 直也

建築の構造力学の分野では,建物が壊れないように様々な工夫を行っています。

それらの工夫について,「建物が壊れるメカニズム」について理解することで,いろんなことがわかってきます。
基本的な構造力学の考え方に加え,現在の建物に使われている最先端の工夫等を紹介します。

建築のデザインコンセプト

担当講師:山中 新太郎

建築における理念やデザインコンセプトについて講義します。

講師による庁舎や小学校,公園などの公共建築の建築設計コンペ提案を用いて,地域の課題や住民ニーズをどのように建築デザインへと結びつけていくかを説明します。

横浜・象の鼻地区プロポーザルコンペ案
横浜・象の鼻地区プロポーザルコンペ案