美術館建築の楽しみ

担当講師:佐藤 慎也

建築物は,何らかの目的を持ってつくられていきます。
例えば美術館は,美術作品を展示し,それを観客が鑑賞することを目的としています。
時代によって美術作品のかたちは変化しており,絵画や彫刻だけではなく,空間そのものを作品として体験させるインスタレーションと呼ばれるものまで現れています。
そのため,美術作品の変化に応じて,美術館も変化を遂げる必要があるのです。

そんな美術館の歴史を,美術作品の変化とともに考えることによって,建築とはどのような目的を持って,どのようにつくられていくのかを考えることができるでしょう。

ルーヴル美術館
ルーヴル美術館
八戸市美術館
八戸市美術館

利用者のニーズに合わせた水回りのデザインを考えよう

担当講師:江川 香奈

生活に欠かせない「水回り」等のデザインをテーマに,建築計画学的観点と近年までのデザイン傾向について分かりやすく解説します。
ここでは,考案されてきた具体的なデザイン上の配慮点,利用者の使いやすさを考慮した設計手法や対策についても紹介します。
講義の後半では,使う人のニーズを取り入れた水回り空間等についてみなさんにもデザインする,または提案していただきたいと思います。
講義・演習は受講対象者の構成や希望テーマに合わせて,柔軟に変更・対応します。

キッチン(水回り)イメージ画像

保育施設の音・振動環境

担当講師:冨田 隆太

現在,保育施設については,待機児童の問題などが取り上げられる一方で,周辺住民の反対などで開園までこぎつけられなかったケースなど,多くの問題がニュースなどでも見られ,社会問題となっています。
そもそも,保育施設の音環境を考える上で,乳幼児のことを考えれば,当然,外部環境が静かな場所に建設されることが望ましいと思います。
しかしながら,そういった観点からの議論よりも,むしろ,乳幼児からの発生音が周辺住民に与える影響について耳にすることが多いのが現状です。
また,待機児童の問題の解決のために,様々な場所に保育施設がつくられており,外部の音環境からみると不利になると思われる鉄道高架下空間や複合施設内の一部を利用して建設されるケースも見られます。

ここでは,「保育施設から発生する音」,「保育施設(保育室)へ入ってくる音」の両面から,いくつかの事例を通して保育施設の音・振動環境を考えたいと思います。

保育施設を取り巻く音環境の概念図

パソコンの仕組み 解き明かします(実演・体験)

担当講師:電子工学科教員

パソコンはどうやって動いているのでしょう?どんなパーツがどんな役割をしているのでしょう? 全くわからない人,詳しく知っている人,自分でパソコンを組み上げたことがある人,いろんな人がいるでしょう。
でも,各パーツをさらに素子まで分解したことがある人はいるでしょうか?

この出張講義では,ハードディスクなら針やディスクがバラバラになるまで,ディスプレイなら液晶やフィルタがバラバラになるまで分解します。
タブレットやスマートフォンならバラバラにしてもまだ動作することもあります。自分が普段当たり前に使っているパソコンがどうやって動いているのか,目で見て触って体験できる講義です。

(***対応可能人数・最大約20人***)

化粧品の無機材料化学

担当講師:遠山 岳史

化粧品とは有機材料であるのか,無機材料であるのかと聞かれたら,化学を少しでも勉強したことのある皆さんのほとんどは有機材料であると答えるでしょう。
確かに,化粧品は私たちの肌に直接塗るものであるので有機材料であると考えるのではないでしょうか。しかし,実際には有機物は含まれていますが,きれいに見せるための主成分は無機材料です。
では,どうして化粧品には無機材料が必要なのでしょうか。化粧品には,近年,単純に色をつけてきれいに見せるだけでなく,紫外線防止,透明感をだす,きらめく,長時間持続させる,小顔にみせる,などの機能を化粧品に付与することが求められています。
たとえば,唇や爪などをきらめかせるパール顔料は真珠(パール)の輝きを模倣した材料です(写真1)。このパール顔料を切断した走査型電子顕微鏡写真が写真2ですが,肌に塗布しやすいように粒子は板状の形をしています。また,粒子内部を見てみると雲母の周りに酸化チタンがコーティングされた積層構造をしています。屈折率の違う無機材料を光が通過することで回折現象が起こり,見る角度によってさまざまな色となります。
このように,化粧品の機能化は粉体の大きさ,形状,さらにはその分布などの形態制御を行うことで様々な用途へと変身させています。

そこで,本講義では化粧品の機能化に及ぼす無機材料の役割を化学的にわかりやすく解説いたします。

写真1
写真2

建築のデザインコンセプト

担当講師:山中 新太郎

建築における理念やデザインコンセプトについて講義します。

講師による庁舎や小学校,公園などの公共建築の建築設計コンペ提案を用いて,地域の課題や住民ニーズをどのように建築デザインへと結びつけていくかを説明します。

横浜・象の鼻地区プロポーザルコンペ案
横浜・象の鼻地区プロポーザルコンペ案

デザインの可能性

担当講師:中村 航

建築(特に現代)のデザインには多くの可能性があります。
家具スケールの小さいものから,都市スケールの大きいものまで,建築の領域を拡張するようなデザインの可能性についてお話しできればと思います。

街中の写真
街中の写真

情報技術で「何でも最適」に

担当講師:高橋 聖

時間がない,お金がない,疲れたくない…。それでも仕事は山のよう。どうしたら楽に仕事ができるか。
だれでも経験することですが,そんなわがままに応える方法があれこれ考えられています。人間の知恵が問題解決にずいぶん役に立ってきました。

講義では「最適化」をキーワードに様々な方法について考えます。
もちろん,その中には既に中学校や高校で学んだものもあります。しかし,それだけではありません。身近な問題をテーマに最適解探索のいくつかを味わおうと思います。一見パズルのような問題の中にも実は深遠な学問の一端を見ることができるのです。
もちろん,全てが簡単というわけではありません。実は世の中にはそんな知恵でもどうしようもない問題が沢山あります。

そのようなものをどうやって解決するか。ここで,情報技術の登場です。
天文学的な計算問題をなんとか情報技術のパワーで解けないか。最近の成果を踏まえながら情報技術のすばらしさを実感してください。

交通量と到達時分のグラフ

みんなでソフトウエアをつくろう!

担当講師:松野 裕

スマートフォン(スマホ)など,みなさんの身の回りはさまざまな情報を処理するモノがあふれるようになりました。
そして,自動車など,あらゆるものモノが情報を処理するモノになりつつあります。そのようなモノのなかには,コンピュータが入っています。コンピュータに,いろいろなこと(メールを送りたい,ゲームをしてほしい,ウエブページを見たい,など)をお願いする内容が「ソフトウエア」です。
ソフトウエアは,コンピュータにお願いする内容ですから,コンピュータがわかるようにしないといけません。

今,このことがAIによって,日本語や英語でコンピュータにお願いできるようになりつつあります。この講義では学生が行なっている最新のAIを用いたソフトウェア開発を紹介します。

学生がソフトウェアを開発している様子
(図版・画像等の出典や引用元:ガイドブックの学科の扉ページ)

情報通信技術を組込んで安全・安心な鉄道システムを実現する

担当講師:望月 寛

現在,家電製品などを含めたさまざまなシステムの中にコンピュータを持ち込むことで,特定の機能を情報通信技術によって実現する組込みシステムが広く普及しています。

そして,高い安全性が要求される鉄道システムもまた,その応用例の一つとして挙げられます。

本講義では,鉄道分野への情報通信技術の応用,および実際にプログラマブルなデバイスであるFPGA(Field Programmable Gate Array)などの組込みデバイスを用いたシステム開発事例について紹介いたします。

具体的には,レールに列車制限速度に関する情報を送信し,それを列車が受信することで安全なブレーキ制御を実現するATC(Automatic Train Control:自動列車制御)システムの高機能化について取り上げます。

その中では,従来のアナログATCシステムからデジタルATCシステムへのスムーズな移行を実現する通信方式や,携帯電話などに用いられているCDMA(Code Division Multiple Access)と無線LANなどに用いられているQAM(Quadrature Amplitude Modulation)とを併用したCDMA-QAM方式によるデジタルATCシステムの多情報化などについて,実際に開発したシステムとともに解説いたします。