夢の3次元ディスプレイ ~本物そっくりの自然な映像を目指して~

担当講師:吉川 浩

特殊なめがねをかけると映像が3次元的に見えるディスプレイは映画館ではすでにおなじみですが,最近は家庭用の3次元テレビも発売されました。そのようなめがねをかけなくても,本物そっくりに自然な3次元映像を表示することができる装置の研究が進められています。決してSF映画の中だけの話ではありません。

この授業では,なぜ人間の目が3次元的に見ることができるのかを説明します。
人間の3次元の知覚には,生理的な要因と心理的な要因が存在していて,心理的な要因を上手に使うと,3次元でないものも立体的に見えてしまうことがあります。そのような,あたかも3次元の様に見せてしまう方法から,実際のものを見るときとまったく同様に自然に見えるホログラフィを使った最新の研究まで,いろいろな方法を紹介します。
また,説明だけでなく実物を使った実演もまじえてわかりやすく解説します。

ホログラフィを利用したプリンタでは、1000億画素も実現されています。これは、ハイビジョンの5万倍の解像度です。
ホログラフィを利用したプリンタでは,1000億画素も実現されています。これは,ハイビジョンの5万倍の解像度です。
ホログラフィテレビによる 再生像の例。実物は3次元で、しかも動画です。
ホログラフィテレビによる 再生像の例。実物は3次元で,しかも動画です。

情報システムを作ってみよう~システム開発の上流工程を学ぶ~(グループワーク付)

担当講師:五味 悠一郎

世の中のITバブルは形を変えながら長く続いているようで,大学で情報を学び将来はシステムエンジニアやネットワークエンジニアになりたい,という学生生徒の声を聞くことも多々あります。
こうした学生生徒の多くは,プログラミングができればシステムが作れると考えていますが,実はプログラミングはシステム開発の一部であり,プログラミングだけではシステムは作れません。

この授業では,システムやシステム開発手順の講義を行い,システム開発の上流工程である要求分析についてグループワークを行い,システムの企画書をまとめます。

グループワークは模造紙と付箋紙およびペンだけで行いますので,PC等の電源を必要とする機器は使用しません。グループワーク無しの講義だけでも授業可能です。

やさしい人工知能講座

担当講師:齊藤 健

第三次人工知能ブームが始まってから10年以上が経ち,ディープラーニングやChatGPTなどの人工知能を研究者だけではなく,民間企業や行政機関も活用を始めました。
テレビニュースやネットニュースでも毎日取り上げられているため,聞かない日は無い位身近な存在になっています。
また,皆さんの身近にも人工知能を搭載した機器が当たり前のように存在する時代になりました。
しかし,皆さんは人工知能についてどこまで深くご存じでしょうか?映画のようにそのうち人工知能が反乱を起こし,人類を滅亡させるのではないかと懸念を持ったり,現在人間がおこなっている仕事の多くを人工知能が代替できるようになって仕事がなくなったりすることを心配する方もいらっしゃると思います。

本講座では実際に人工知能を用いたデモンストレーションを交えながら,1950年から始まる人工知能の発展をやさしく解説します。
人工知能を理解することで,その課題や上手な利用の仕方がわかります。
是非人工知能をうまく利用して生活に役立てましょう!

ノートパソコン

みんなの前で内緒話をしよう~暗号のしくみ~(演習付)

担当講師:五味 悠一郎

コンピュータやネットワークが日常生活と融合し,膨大な情報が日々飛び交う世の中において,情報を適切に取り扱う方法の一つにセキュリティがあり,セキュリティの要素として「暗号」という用語は広く知られていますが,その仕組みはあまり知られていません。

この授業では,セキュリティや暗号技術の講義を行い,簡単な暗号技術について演習を行い,紙とペンだけで暗号化と復号を行います。

PC等の電源を必要とする機器は使用しません。演習無しの講義だけでも授業可能です。

工学から見た人型ロボット

担当講師:吉田 洋明

コンピュータは,より複雑な演算をより高速に行えるように日々進歩しています。
これに従って,複雑なソフトウエアを利用した,より高度な情報処理が行えるようになり,ロボットの能力も進化し続けています。

ロボットは,二足歩行ロボットの様にその形態を人間に近づけようとする研究や,人工知能のようにその情報処理能力を人間に近づけようとする研究などのいくつかの流れによって進化しています。
これらの研究が進むにつれて,今後ロボットの形態と情報処理能力を益々人間に近づけて行けると予想されます。
その形態と能力が人間に近づいたロボットはどの様に使われるのでしょうか。
そして,それにはどのような意味があるのでしょうか。工学として人型ロボットを考えてみます。

材料をつないでモノを作る

担当講師:渡邉 満洋

身の回りにある便利な機械は様々な材料から作られています。
特に近年では,機械の小型化,軽量化,多機能化が急速に発展しているため,一つの材料で構成されている機械はほとんどなく,それぞれの材料の特性を活かして適材適所に材料を配置して機械が作られています。
そのため,機械(モノ)を作るためには異なる材料を「つなぐ(接合する)」技術が必要になります。

では,異なる材料をつなぐことは簡単でしょうか。
答えはNoです。なぜならば,材料はそれぞれ固有の特性を持っているためです。
異なる性質を持つ材料をつないで一つのモノを作り,みなさんが安心・安全に使うことができるようにするためには,材料と材料の境目(接合界面)の状態(組織)を精密に制御する必要があります。

本講義では,接合技術ならびにそれが生み出す接合界面組織と強度の関係について紹介します。

アルミニウム(Al)と鉄(Fe)の接合材の一例.
アルミニウム(Al)と鉄(Fe)の接合材の一例.
接合界面組織の電子顕微鏡像の一例.
接合界面組織の電子顕微鏡像の一例.

ものの形が変わることとエネルギー

担当講師:星野 倫彦

ものに力を加えると形が変わります。
(1)ものがバネの場合,加えている力を取り除くと元の形に戻ろうとする動きを始めますが,元の形に戻った所で動きを止めるのではなく,振動という往復運動になります。しかし,この振動も時間が経つと動きが小さくなり,やがては止まってしまいます。
(2)ものが粘土の場合,加えた力を取り除いても力によって作られた形のままとなり,ばねのように戻ることはありません。

この2つの場合とも加えた力による仕事がエネルギーとなりますが,バネの場合は弾性エネルギーとして蓄積され,粘土の場合は変形の際に内部摩擦により熱エネルギーへと変って放出されてしまいます。
このエネルギーが変換されることと,集まったエネルギーが拡散していくことを具体的な実験で理解します。

また,粘土の変形は,いろいろな力を加えた結果としてできる形と無駄な変形をさせずに作った形が存在し,できた製品に強度の違いが生じることも実験します。
その後,自動車の車体などの金属板を所要の形に作るのに,様々な工夫がなされていることを紹介します。

粘土の変形イメージ図
車のエネルギーイメージ図

「制御」とは何だろう

担当講師:渡辺 亨

世の中の工業製品には「制御」が使われているものが少なくありませんが,それがはっきりと分かるような製品は多くありません。
なぜなら制御とは,本質的には「情報」の操作だからです。
制御しようという対象から情報を取り出し,それに情報処理をほどこし,その結果を制御対象に作用させるという一連の操作,それが「制御」なのです。

そう言うと単純なようですが,実際に制御を行おうとすると様々な障害にぶつかります。
例えば,具体的にどういう情報をどうやって取り出すのか(=計測),取り出した情報にどういう処理を加えたら良いのか(=設計),その制御が絶対うまくいくという保証はできるのか(=解析),頭の中で考えた情報処理システムをどうやってモノとして実現するのか(=実装)といった諸問題は,目に見えない情報と目に見える実体の両方が関係してくるだけにとても複雑です。

この授業では,それらの問題の本質的な意味を解説し,それらに対して今の制御工学でどのような考え方で立ち向かっているのかを説明します。
その過程で,高校で学ぶ内容(数学・理科)がどのように制御工学につながって行くのかという展望を示します。

空を飛ぶ ―飛行機から空飛ぶ車まで―

担当講師:関谷 直樹

私たちが想像していた映画やアニメに登場する空を飛ぶ車とは少し異なりますが,現在,世界各地で空を飛ぶ車の開発が盛んに行われています.

この講義では空を飛ぶ原理から始め,映画やアニメに登場するような空を飛ぶ車が実現可能か試算するところまでお話しします.

サイクロイドプロペラ
サイクロイドプロペラ

ゲームデザインとコンピュータサイエンスの関係

担当講師:粟飯原 萌

高校生の皆さんは,ゲームにどのようなイメージを持ち接していますか?
据え置き型ゲーム機や携帯型ゲームだけではなく,スマートフォンアプリが多く販売されています.
自らのスマートフォンの利用を始めてからゲームに触れる機会が一層増えたのではないでしょうか.

ゲームに人が夢中になるのは理由があります.皆さんはデジタルゲームに限らずゲームに夢中になった経験があると思います.
その夢中になった理由は,哲学者やゲーム開発者の様々な知見をもとにした理論の中にあるはずです.

本授業では,ゲーム開発技術や理論等に触れるために,日常で遊ぶデジタルゲームを通してゲームの魅力について考えます.
さらに,その技術を利用し世の中の課題を解決するゲームやゲームとコンピュータサイエンスの関係についてご紹介します.

シリアスゲームは,社会の様々な問題を解決する事も目的としたゲームです.過去にシリアスゲーム開発を通して英語学習,生活やゲームのバリアフリーについて考えるイベントを開催しました.
シリアスゲームは,社会の様々な問題を解決する事も目的としたゲームです.過去にシリアスゲーム開発を通して英語学習,生活やゲームのバリアフリーについて考えるイベントを開催しました.