研究者情報
地球にやさしい
カルシウム化合物の3Rに挑む

物質応用化学科
小嶋 芳行教授/博士(工学)
KOJIMA YOSHIYUKI

専門
無機工業化学、無機化学、無機材料・物性
キーワード
超音波
人間の耳で聞こえない20kHz以上の音波を超音波という。この超音波を水溶液に照射すると水分子あるいはイオンが強く揺れ、それにより反応が速くなり、簡単にナノサイズの結晶を合成することができるようになる。水酸化カルシウム懸濁液に超音波を照射しながらリン酸を添加すると比表面積250m2/gを示すような世界でも報告例のないナノサイズ水酸アパタイトを合成することができます。
CCU(carbon capture utilization)
排出されたCO2を貯蔵する方法をCCS(carbon capture storage)と呼んでいますが、地震の多い日本でこれを行うことは困難です。そのため、回収したCO2を使用するCCUが注目されています。すでに、コンクリート廃材と二酸化炭素を反応させることによる炭酸カルシウムの合成などを行っています。さらに、セッコウボード廃材とCO2との反応でも炭酸カルシウムの合成に関する検討を行っています。
残光蛍光体
母体結晶に希土類イオンや重金属イオンを添加することにより蛍光体を合成することができます。この蛍光体は外部からの刺激を停止すると発光しなくなりますが、母体結晶を硫化ストロンチウムとし,Ce3+とEu2+を付活した蛍光体は可視光線を20分間照射することにより1000分間以上赤色の光を出し続けます。