日本大学理工学部 日本大学大学院理工学研究科
  1. HOME
  2. 研究情報
  3. 研究者情報
  4. 福井剛教授

研究者情報

高耐久・高耐力な
コンクリート構造建築の普及

海洋建築工学科

福井 剛教授/博士(工学)

TSUYOSHI FUKUI

専門

プレストレストコンクリート構造、鉄筋コンクリート構造

キーワード

プレストレストコンクリート構造

世の中にはひび割れないコンクリート構造があります。それがプレストレストコンクリート構造です。ひび割れが発生しなければコンクリート構造の耐久性は飛躍的に伸び、また細長い梁で大空間を支えることも可能です。この特性を活かして、沿岸域の建物やホールや体育館などに利用されています。東京スカイツリーの心柱にも採用されており、ザハ案の新国立競技場では有名になったキールアーチを支える構造のタイビームに用いられる予定でした。コンクリートでは実現不可能と思われていたモノを実現できるまだ若い技術です。

プレキャストコンクリート工法

コンクリート構造は建設現場にて、和菓子のようかんを作る要領で、型にコンクリートを流し込んで作られます。ようかんと違うのは固まるまでの時間です。必要な強度が得られるまでには1ヶ月近い時間がかかります。素早く建物を建てるためにはこれをなんとかしなければなりません。プレキャストコンクリート工法は、柱・梁・床などの構造パーツをあらかじめ工場で作り、建設現場で積み木遊びのようにスピーディーに組み立てる技術です。首都圏をはじめ多く建設されているタワーマンションのほとんどはこの工法で建設されています。

プレキャストプレストレストコンクリート構造

上に示した2つのキーワードを合体させた構造で、両者の長所を併せ持ちます。つまり,早く・強く・丈夫な建物を造ることができるのです。さらに地震などの大きな力の作用により変形しても、自動的に元に戻る特性を有するようになります。この構造が持つさまざまな特性を明らかにすることで、今までとは少し違う建物ができるはずです。研究室では構造実験とコンピューター解析を用いて、これらの構造の安全性と新たな可能性を探っています。

メディア出演

セメント新聞(2017)