移動式クレーンの開発・設計

精密機械工学科/専攻

石井 崇充

大成建設株式会社
2023年3月 精密機械工学専攻修了

現在のお仕事の内容を教えてください。

建設現場や工事現場、災害現場などで荷物を吊り上げて運搬を行う移動式クレーンの開発部門に所属しています。移動式クレーンの構造は、運転席やクレーン駆動装置を搭載している「上部旋回体」、荷物を吊り上げる「ブーム」、走行装置を搭載している「下部走行体」の大きく3つで構成され、その中の上部旋回体の設計を担当しています。移動式クレーンはクレーン作業だけでなく公道走行もするため多くの制約があり、その中でより良い製品にするため日々業務に取り組んでいます。現在は機械設計、電気設計、油圧設計など幅広く担当しており、多くの部分を担当することは大変ではありますが、製品が完成した時の達成感は非常に大きいです。

担当した機種とともに

現在のお仕事に,学生時代の学びがどのように役立っていますか?

移動式クレーンの開発には機械、電気、油圧、情報などさまざまな知識が関係しています。精密機械工学科では機械分野、電気電子分野、情報分野を幅広く学ぶことができるため、大学で学んだ多くの知識が仕事に活かされています。例えば、機械分野では機械構造物の強度計算、電気電子分野では電気回路の設計、情報分野では制御仕様の検討などが挙げられます。また、仕事で使う専門的知識は大学で学んだ知識が土台になっていることが多いです。仕事をする中でわからないことは勉強しながら取り組んでいますが、大学での知識が基礎にあることで新しく身につける専門的知識の理解がスムーズにできていると感じます。

大学院に進学して良かったことは何ですか?

研究に深く取り組むことで、考える力が身についたことです。大学院での研究は、自ら課題を見つけて仮説を立てて、その仮説のもと実験を行い、実験結果に対して検証し、違う場合は原因を追究してまた仮説を考えます。このような経験から、課題に対して論理的に考える力が身についたと感じます。この考え方は仕事でも同じで、現状の課題や要求に対して本質を理解して、何が最適かを考えながら設計の仕事を進めています。また、仕事をしている中でうまくいかないことも多く、その時は原因を追究し、問題点を見つけて解決策を考えます。このように大学院での経験が今の仕事でも大きく活かされています。

学生生活での思い出を教えてください。

研究室で過ごした日々が印象に残っています。大学4年から研究室に配属され、大学院2年までの3年間を研究室で過ごしました。研究室では、先生や仲間たちと実験結果に対して議論を重ねたり、学会発表や論文のためにデータをまとめたりしながら、研究活動に取り組んでいました。時には期限に追われて夜遅くまで作業したのも今となっては良い思い出です。また研究だけでなく、研究の合間にはよく雑談したり、歓迎会などの飲み会をしたり、研究室旅行に行ったり、先生や仲間たちと仲を深める時間も多く、研究室で過ごした日々はかけがえのない時間でした。そこで出会った友人は今でも定期的に会う仲になっています。

精密機械工学科を目指す高校生へのメッセージをお願いします。

精密機械工学科は機械分野、電気電子分野、情報分野の3つの分野を幅広く学べることが魅力です。また、ロボット工房では学生が主体となってものづくりに取り組める環境があり、講義で学んだことを実践できる機会もあります。このように幅広い講義や実践的に学べる環境があることで、将来、機械・電気両方ができるエンジニアとして活躍できると思います。また、3つの分野を幅広く学ぶことは視野が広がり将来への選択肢も多くなります。精密機械工学科の卒業生は、機械分野はもちろん多方面で活躍されています。ぜひ精密機械工学科でさまざまな経験をして、自分の興味があることを見つけてみてください。