電子工学科/専攻
内海 壮
株式会社東芝社
2024年3月 電子工学専攻修了
現在のお仕事の内容を教えてください。
私は現在、5Gなどの高速通信を支える「DAS(Distributed Antenna System:分散アンテナシステム)」の設計を担当しています。DASは、建物内や地下など電波が届きにくい場所でも安定して通信できるようにする設備で、皆さんのスマートフォンが快適につながる環境を支える役割があります。設計には高度な知識が必要で、難しさを感じることもありますが、社会インフラを支える重要な仕事に携わっているという点に、大きなやりがいを感じています。皆さんが日々当たり前に使っている通信を支える裏側には、こうした技術があることを知っていただければうれしいです。

現在のお仕事に,学生時代の学びがどのように役立っていますか?
授業で学んだ電子回路などの基礎知識は、現在の電気設計の業務において不可欠な土台となっています。回路図を読み取ったり、製品が正しく動作するかを論理的に考えたりする際には、学生時代に身につけた基礎が活かされています。また、学生実験で測定器の使い方やデータの取り方、結果のまとめ方を繰り返し学んだ経験は、実際の評価、試験や不具合対応の場面でも大いに役立っています。特に不具合対応では、原因を切り分けながら対応方針を決める必要がありますが、学生実験で身につけた手順立てて確認する習慣が的確な判断を行う上で大きな礎になっています。
大学院に進学して良かったことは何ですか?
大学院に進学して良かったことは、自分で選んだ研究分野について時間をかけて深く突き詰めることができた点です。学部時代からさらに内容を掘り下げていき、文献調査や実験を重ね試行錯誤する中で、自ら考えて研究を進める経験を積むことができました。その過程で、思うように結果が出ない課題に対しても、原因を整理し、解決策を立てて検証するという課題解決能力が身につきました。また、学会発表を通して自分の研究内容を限られた時間でわかりやすくまとめ、相手に伝える力も養われました。専門の異なる相手にも理解してもらう工夫を重ねた経験は、現在の仕事で結果や成果を報告したり、関係者と認識を共有したりする場面でも役立っています。
学生生活での思い出を教えてください。
学生生活で特に印象に残っているのは、研究室で過ごした時間です。先輩や同級生、後輩と一緒に研究に取り組むだけでなく、旅行に出かけたり、食事をしたりと、私生活でも多くの楽しい思い出をつくることができました。学年や立場を超えて気軽に相談できる環境があり、勉強面だけでなく、人間関係の面でも大きく成長できたと感じています。また、研究室対抗のソフトボール大会や学科レクリエーションなどの行事を通して、普段の授業ではあまり関わることのない先生方や他の研究室の学生とも交流する機会がありました。こうした活動を通じて、学科全体の一体感を感じることができ、充実した学生生活を送ることができました。
電子工学科を目指す高校生へのメッセージをお願いします。
私たちの身の回りにあるスマートフォンや家電、自動車など、電気で動くほぼ全てのものに電子工学の技術が使われています。そのため電子工学は、電機メーカーだけでなく、通信、医療、エネルギーなど幅広い分野で重宝される学問です。また、社会のIT化やDXを支える技術でもあり、今後ますます重要性が高まっていく分野だと感じています。特に、ものづくりに興味がある方にとっては、身の回りのものがどのような仕組みで動いているのかを授業や実験を通して理解できる点が大きな魅力だと思います。最初は難しく感じることもあると思いますが、積み重ねた学びは必ず将来に活きますので、ぜひ前向きに挑戦してみてください。