物質応用化学科/専攻
青木 悠
TOPPAN株式会社
2024年3月 質応用化学専攻修了
現在のお仕事の内容を教えてください。
量子ドットという半導体ナノ結晶材料の技術開発と評価を行っています。量子ドットは電子やホールを数〜⼗数ナノメートルの非常に狭い空間に閉じ込めることで起こる量子効果を利⽤して、バンド構造を制御する材料です。2023年には発明者3人がノーベル化学賞を受賞するほど、世界的にも注目されています。最先端材料である量子ドットの特性を向上させる合成プロセスからインク化までの技術開発を行い、次世代ディスプレイや太陽光電池など多様な用途での適用に向けて注力しています。

現在のお仕事に,学生時代の学びがどのように役立っていますか?
学生時代に習得した専門技能が役立っています。私は超分子化学研究室に所属しており、「光閉じ込め効果」を特異的に発現する金属ナノ結晶材料の複合化による、低エネルギー光を高エネルギー光へ変換する技術の高性能化について研究していました。この研究では光化学やコロイド化学、ナノ粒子の合成手法などの専門技能を習得することができました。実は、現在開発している量子ドットもこれらの学術領域と重なっています。学生時代に習得した技能を駆使することで、量子ドットの評価結果を論理的に考察および説明することができ、開発業務に活かせています。
大学院に進学して良かったことは何ですか?
学部だけでは得られない経験をすることができたことです。大学院における生活の大半は研究活動です。学生一人ひとりが各々に研究テーマを担当し、成果を上げるために日々研究を進めていました。その中で化学に関する基礎知識を習得し、研究に課題が生じた際には先生と議論することにより見聞を深め、解決に向けた実験方針を見出していきます。さらに、研究室では上下関係は関係なく、先輩や同期そして後輩とも技術的なディスカッションを行い、深い関係性を築くことができます。共に学び、ひたすら研究に集中する仲間たちとの思い出は、卒業した後も一生に残る財産となっています。
学生生活での思い出を教えてください。
学生時代の思い出で特に印象深いのは、学友と共に期末試験に向けて試験勉強や議論を重ねたことです。レポート作成や文献調査も協力して行い、お互いに意見を交換しながら進めました。また、教職課程の履修も印象に残っています。教育実習では生徒の前で授業を行い、「これまでで一番面白かった」と言われたことが励みになりました。プライベートでは友人と旅行や遊びに出かけ、楽しく充実した時間を過ごしました。
物質応用化学科を目指す高校生へのメッセージをお願いします。
物質応用化学科では、日常生活の要である化学の基礎と実応用に向けた開発能力/評価分析技術を自ら習得することができる環境が整っています。習得するためには自己研鑽を欠かすことはできませんが、その技能はきっと社会人になったとき役立つ武器になるはずです。ぜひ、物質応用化学科へ進学を目指してください。