日本大学理工学部 日本大学大学院理工学研究科
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夢だった宇宙開発を担う仕事

航空宇宙工学科/専攻

入澤 惇

日本電気航空宇宙システム株式会社
2017年3月 航空宇宙工学専攻修了

現在のお仕事の内容を教えてください。

私の仕事は、「人工衛星のための衛星管制システム」のソフトウェア開発です。地球の観測、通信、深宇宙探査等、さまざまな目的を持った衛星が宇宙空間に存在していますが、衛星を運用するためには、衛星本体だけあればよいというわけではなく、衛星の状態を監視したり、衛星を制御するためのシステムが地上側に必要となります。この衛星を監視・制御するためのシステムを、衛星管制システムと呼びます。衛星管制システムに重大な問題が発生すると、衛星を失うことにもつながる可能性があるため、開発には大きな責任が伴いますが、宇宙開発の一端を直接担える、とてもやりがいのある仕事です。

現在のお仕事に、学生時代の学びがどのように役立っていますか?

大学では実験や研究を通して、“起きていることに対して、どのような原因・要因によりその結果となっているか”を論理的に考察する機会があります。
航空宇宙分野に限らずものづくりの世界では、作ったものに問題がないか確認するための試験を行いますが、必ず何かしらの問題(ソフトウェアにおけるバグ)が見つかります。問題が見つかった場合、その問題がなぜ発生したのか調べ、どのように解決するかを考えなければなりません。この問題解決に必要な思考において、大学時代に培った“物事を論理的に考察する”という力が基礎となっていると実感しています。私が開発している衛星管制システムは厳格な品質が求められるため、大変重要な能力なのです。

大学院に進学して良かったことは何ですか?

大学院における研究は、学部時代と比べても専門性が高く、航空宇宙工学に対するより深い学びが得られる貴重な機会です。
また、私は修士1年の時に学会に参加させてもらいましたが、学会の発表と論文の執筆を通して、研究成果を外部へ発信するためのスキルも身につけることができました。学会発表はもちろん簡単なことではありませんが、自分の研究を多くの人に知ってもらえ、また学外の研究を知ることもでき、大変貴重な体験でした。大学受験を控えている皆さんも、興味を深め高みを目指す場として、ぜひ大学院という選択肢を考えてみてください。

学生生活での思い出を教えてください。

私は大学生の間は軽音サークルに所属していました。軽音サークルとしては珍しく、バンドメンバーを固定せず、ライブの都度バンドメンバーを入れ替えるという方針のサークルでした。バンドメンバーを都度入れ替えることで、自分が知らないバンドや曲を友人や先輩から紹介してもらい、さまざまなジャンルの曲を演奏していました。今思うと、自分一人では気づけない新しいことを知れるという意味で、とても良い方針のサークルだったなと思います。
サークルの友人とは今でも交流があります。大学時代は学ぶことももちろん大切ですが、同じように人とのつながりも大切にしてください。

航空宇宙工学科を目指す高校生へのメッセージをお願いします。

日大理工の航空宇宙工学科は、「航空工学」と「宇宙工学」をピンポイントで学べる珍しい学科で、私もそうでしたが、“将来宇宙開発に関わる仕事をしたい”という目標を持っている人にはピッタリの学科だと今でも思います。航空宇宙工学をピンポイントで学べると言いましたが、もちろんそれしか学ぶことができないということはなく、熱力学や材料力学等、ものづくりの基礎的なことも学ぶことができます。「飛行機が好き」「宇宙が好き」「ものづくりが好き」という人は、是非、日大理工航空宇宙工学科を受験してみてください。