化学工学会八戸大会において、物質応用化学専攻博士前期課程2年の田中未夢さん、山崎陸人さんが学生特別賞を、野田一花さんが学生奨励賞を受賞しました。
2025年11月13日に八戸グランドホテルで開催された化学工学会八戸大会において、物質応用化学専攻博士前期課程2年(化学工学研究室・栗原松田グループ)の田中未夢さん・山崎陸人さんが学生特別賞を、野田一花さんが学生奨励賞を受賞しました。田中さん・山崎さん・野田さんの発表題目は以下の通りです。
田中未夢さん:難水溶性医薬品4-ヒドロキシクマリンの水溶性向上を目的としたシクロデキストリン添加による溶解度測定
山崎陸人さん:白濁法および吸光度測定法による有機修飾ナノ粒子+有機溶媒系の分散・凝集の評価
野田一花さん:フーゼル油を含む混合物の気液平衡データの測定
田中さんは、水に極めて溶けにくい医薬品化合物である4-ヒドロキシクマリンの水溶性向上に助溶媒としてシクロデキストリン(CD)類の添加に着目し、CD類の添加量に伴う水溶性向上の定量的な把握を溶解度測定を通して行いました。また、その実測値のモデリングを先行研究で用いた半経験式のみならず化学工学熱力学の分野で広く用いられているモデルでも行いました。これらの結果は天然物化合物を含む複雑な構造を持つ難水溶性医薬品の開発に寄与するものと見込まれます。
山崎さんは、有機-無機ハイブリッドナノ粒子(HNP)の有機溶媒中における分散と凝集の評価を、研究室で開発したレーザ光を直進光として用いる白濁法および吸光度測定法を用いた精密測定により行いました。また、その実測値のモデリングを,分散・凝集挙動を「溶解」とみなすことで化学工学熱力学の分野で広く用いられている活量係数式を用いて行いました。これらの結果はナノ粒子の分散・凝集挙動の予測のみならずナノ粒子の大量生産プロセスの構築に寄与するものと見込まれます。
野田さんは、ウイスキーや焼酎などの蒸留酒に微量に含まれているフーゼル油に着目しました。フーゼル油は、エタノールおよび水に比較して蒸留酒中に含まれる量は少ないですが、この香り成分の割合によって蒸留酒の風味や品質の向上につながります。野田さんは、蒸留酒の製造プロセスにおいて液相および気相のフーゼル油・エタノール・および水の割合を定量的に把握するためにはエタノール,水およびフーゼル油を含む混合物の気液平衡データが重要と考え、その測定および実測値のモデリングを行いました。これらの結果は風味や舌触りなど、蒸留酒の品質向上やその製造プロセスの構築に寄与するものと見込まれます。
厳選なる審査の結果、田中さん・山崎さが学生特別賞を、野田さんが学生奨励賞を受賞しました。
おめでとうございます。
