物質応用化学専攻博士前期課程1年の藤井侑也さんが、第44回固体・表面光化学討論会において、若手優秀講演賞を受賞しました。
2025年11月28日~29日に日本大学工学部50周年記念館〈ハットNE〉(福島県郡山市)で開催された第44回・固体表面の光化学討論会において、物質応用化学専攻博士前期課程1年の藤井侑也さん(超分子化学研究室・須川グループ)が、若手優秀講演賞を受賞しました。発表件数24件の中で受賞件数2件という難関を突破しての受賞です。
■発表題目
ナノギャッププラズモンを利用したスピン禁制許容化アップコンバージョンの実現
低エネルギー光を高エネルギー光に変換する技術である三重項対消滅型アップコンバージョン(TTA-UC)現象は、太陽電池や人工光合成を含む全ての太陽光デバイスの共通した課題:未利用波長光問題を解決できる優れた手段として、世界的に注目を集めている現象です。TTA-UC現象を効率的に誘起し、実用化させることで、世の中の太陽光デバイスのほとんどを性能改善できる可能性があるのです。
しかし、この現象では、固有のエネルギーロス現象によって、エネルギー変換幅(波長変換幅)が大きく縮小してしまう致命的な課題があり、実用化には至っておりませんでした。私たちは、この課題の解決のために、通常起き得ない(禁制反応と言われている)一重項/三重項禁制遷移を誘起可能なTTA-UC系の開発に成功しました。具体的には、ナノサイズの微小空間に著しく強められた光電磁場を生成可能な金属ナノ構造を開発しました。そして、その微小空間内にてTTA-UC系を駆動させたところ、禁制反応が許容化され、課題であったエネルギーロスが著しく低減されたアップコンバージョン発光を得ることに成功しました。TTA-UC系の実用化を加速させる重要な研究として評価を受け、受賞に至りました。
おめでとうございます。

