日本大学理工学部 日本大学大学院理工学研究科
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ニュース

2018年06月18日

受賞

土木工学科の山田雄太助手が、土木学会論文奨励賞を受賞しました。

平成30年6月8日に行われた土木学会の定例総会において、山田雄太助手が論文奨励賞を受賞しました。この賞は、40歳までの独創性と将来性に富むものと認められた若手研究者に与えられる賞で、若手研究者の登竜門として最も名誉の高い賞です。理工学部としては、まちづくり工学科の西山孝樹助手(現助教)以来5年ぶりに受賞したものです。
山田助手の研究内容は、鉄筋腐食ひび割れが生じた鉄筋コンクリート部材のせん断疲労挙動が、ひび割れの長さにより変化する原因を明らかにしたことに対するものです。

■受賞名   : 論文奨励賞
■授与団体  : 公益社団法人土木学会 (Japan Society of Civil Engineers)
■受賞対象者 : 山田 雄太
■受賞対象論文: 山田雄太, 千々和伸浩, 岩波光保: 引張主鉄筋に沿う人工損傷の長さがせん断補強筋の無いRCはりの疲労耐荷機構に及ぼす影響, 土木学会          論文集E2, Vol.73, No.3, pp.323-336, 2017.8.
■研究内容
これまで、鉄筋腐食ひび割れが生じた鉄筋コンクリートはりのせん断疲労挙動に関する知見は極めて少なく、耐荷機構の解明が求められていました。この研究では、鉄筋腐食ひび割れを模擬した人工損傷を有するはりを対象に実験と解析を行うことで、静的耐力が健全なはりより大きくなるような鉄筋腐食ひび割れが生じた場合でも、疲労寿命が短くなることを明らかにしています(図)
さらに、新たに定義された耐荷機構の評価手法を用いることで、その差違を明示するとともに、人工損傷の長さが耐荷機構及び疲労寿命に及ぼす影響を力学的に説明することに成功しました。
この研究で提案されている耐荷機構の評価手法は独創性に富むものであり、学術の発展に顕著な貢献を成したことが授賞理由として挙げられています。
今後、本研究成果の貢献により、疲労寿命予測技術の発展が期待されます。

注釈
土木学会 設立:1914年,会員数:39,773名(平成30年5月末)
論文奨励賞
1920年に創設された「土木賞(現:土木学会賞)」の一つであり、土木学会誌、土木学会論文集、その他土木学会の刊行物に研究、計画、設計、施工、考案、維持管理などに関して発表された論文において主要な役割をなし、これが土木工学における学術・技術の進歩、発展に寄与して、独創性と将来性に富むものと認められた若手研究者に授与される。候補論文は選考対象が筆頭著者の単一の論文である。例年、土木工学の各分野から1名の候補者が選出される。
(参考:https://www.jsce.or.jp/prize/prize_list/5_shorei.shtml)

土木工学科の山田雄太助手が、土木学会論文奨励賞を受賞しました。

土木工学科の山田雄太助手が、土木学会論文奨励賞を受賞しました。