日本大学理工学部 日本大学大学院理工学研究科
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2019年03月15日

イベント

「つくばScience Edge2019」(つくば国際会議場にて開催):精密機械工学科 青木義男教授が今年もワークショップ「宇宙エレベーターで切り拓く未来の惑星開発」を行います。

「つくばScience Edge2019」(つくば国際会議場にて開催):精密機械工学科 青木義男教授が今年もワークショップ「宇宙エレベーターで切り拓く未来の惑星開発」を行います。

毎年つくば国際会議場で開催されている中高生の科学の祭典「つくばScience Edge」ですが、今年は3月22日(金)23(土)に開催です。
この「つくばScience Edge」は「未来の科学者」の芽を発掘し、育てることを目的とし、科学に関するアイデアをつくば国際会議場館長でもあられるノーベル物理学賞(1973年)受賞の江崎玲於奈博士をはじめとし、世界的レベルの研究者・科学者の前で発表し、ディスカッションするものです。
昨年は、オーラルプレゼンテーション、サテライトプレゼンテーション、ポスターセッション(日本語・英語)で、国内70校・海外12校、合計82校(全271チーム)発表しました。
江崎博士は、「知性の能力は大きく二つに分かれており、ひとつは物事を解析・理解・判断し、公正に分別する能力(judicious mind)。もうひとつは豊かな想像力と先見性のもとに新しいアイデアを創造する能力(creative mind)。分別力は没個性の側面を持ち、既知のものを取り扱うと言えますが、想像力は個性的であり、未知への挑戦です。この想像力こそ改革・進歩の原動力となって、人類文明を発展させ、今後も発展させるものである。だからこそ、若い方に想像力をおおいに伸ばしていただきたい。」と話します。

そして今年も、さまざまなサイエンスワークショップが行われます。
日本大学理工学部は、精密機械工学科 青木義男教授による「宇宙エレベーターで切り拓く未来の惑星開発」と題して、宇宙エレベーターの開発の現状、課題、そして火星のテラフォーミングに宇宙エレベーターを導入する計画についてまで紹介します。
今回、偶然にも青木教授がアラブ首長国連邦開催のGLOBAL SPACE CONGRESSから戻って翌日のワークショップとなっておりますので、最新ニュースがたくさん聞けるラッキーな会となりそうです。
既に事前申込は締切になっておりますが、ご興味ある方は「つくばScience Edge」にお問い合わせください。
なお、宇宙航空研究開発機構(きぼう利用センター)の「国際宇宙ステーションでの宇宙実験」や国立研究開発法人日本原子力研究開発機構「ニホニウム-日本初の新元素合成-」、茨城県立土浦第一高等学校地学部よる自作のプラネタリウム上映等々、つくばサイエンスエッジは今年も楽しいワークショップがいっぱいです。当日受付もあるようですので当日参加の高校の皆さまどうぞ楽しみにしていてください。





「つくばScience Edge2019」

場所
つくば国際会議場
青木教授ワークショップ日時
3月23日(土)
第1回 13:15~14:05
第2回 14:15~15:05

ワークショップタイトル
宇宙エレベーターで切り拓く未来の惑星開発
内容
ロケットに代わり多くの人が宇宙旅行ができる夢の宇宙往還機として半世紀前に考案された宇宙エレベータ(軌道エレベータ)は、近未来の実現にむけて日本の企業や海外の研究機関などで様々な基礎研究が開始されています。全長10万㎞にも渡るケーブル軌道とケーブルを昇降するクライマー(昇降機)の開発には多くの課題があり、従来の宇宙技術だけでは実現が難しいのですが、先端ロボット技術や建設技術にこれらの課題を解決するヒントがあることが分かってきました。宇宙エレベーター実現までの道のりを皆さんと一緒に考えたいと思います。今回は火星のテラフォーミングに宇宙エレベーターを導入するお話も紹介させていただきます。

■宇宙エレベーターの仕組みを理解する
宇宙エレベーターは人や物資の宇宙空間への輸送をわずかなエネルギーで実現する合理的な仕組みです。どのように宇宙まで行って帰ってくるのかを動画や実験で説明します。

■宇宙エレベーター開発の現状を知る
日本の企業による開発計画、米国、ドイツなどで行われている競技会や製作したクライマーとその昇降実験、2018年にこうのとり7号機で打ち上げられた宇宙エレベーター実証衛星などの事例を示して開発の現状をご紹介します。

■宇宙エレベーター実現までの様々な課題について考える
宇宙エレベーター実現までに実験で確認することや克服しなければならないことが沢山あります。日本の科学者グループが研究開発しているハイブリット宇宙エレベーターや宇宙テザー技術などの説明を通じて、実現までの技術ロードマップについて考えてみましょう。