令和6年度日本大学大学院理工学研究科学位記伝達式 轟理工学研究科長式辞
博士前期課程・後期課程の修了者の皆さま、修士号・博士号の学位授与、誠におめでとうございます。
これまでの大学院生活においては、たゆまない努力、研鑽、精進の積み重ねがあり、多くの苦労も乗り越えて、大きく成長されたからこその学位取得です。
あわせて、親身にご指導いただいた先生方、協力・支援いただいた先輩や同僚、そしてご家族の皆さまに感謝申し上げるとともに、お慶びを申し上げます。
さて、皆さんの大学院生活はいかがだったでしょうか。
授業やゼミ活動、研究活動、学会発表、指導教授や友人、仲間との交流など、楽しかったこと、辛かったことなどたくさんの思い出があることでしょう。
新型コロナウイルス感染症の影響も残っており、存分に活動ができないこともありました。そんな厳しい環境下でも、勉学や研究活動に励み、成果を挙げてきた皆さんには敬意を表します。
皆さんは、このキャンパスで得た知見、見識、スキル、人的ネットワークなどを携えて、社会への旅立ちのときを迎えています。
皆さんの旅立ちにあたり、ミヒャエル・エンデによって書かれた「モモ」という物語を通じて、私からメッセージをお伝えしたいと思います。
「モモ」の物語の中に、「時間貯蓄銀行」というものが出てきます。その銀行は人々の時間を奪い、人々の生活から喜びや意味を奪ってしまいます。
しかし、主人公の少女モモは、時間の本当の価値を理解し、人々にその大切さを教えます。
彼女は、時間を貯めるのではなく、今この瞬間を大切に生きることの重要性を示してくれています。
もちろん、この物語に出てくるような時間の貯蓄は,物理的に不可能です。
しかし、時間を別の形に変えて、貯蓄のように将来に活かすことはできます。
つまり、皆さんが実践してきたとおり、知識やスキルの修得に時間を投資すれば、将来のキャリアや自己成長につなげられます。
勉学に限らず、芸術や文化芸能、趣味などの知識でも、将来の人生には役立ちます。
また、スポーツに時間を費やせば、将来にわたっての身体的・精神的な健康維持や病気予防となります。
家族や友人、仲間とともに時間を過ごせば、将来の支えとなる強い絆や信頼関係を築くことができます。
皆さんのこれからの人生、様々なことに挑戦する時間は充分にあります。
その時間をどのように効果的に使うかが非常に重要です。
時間を無駄にすることなく、良質な時間を過ごし、その場、その瞬間を心から楽しみ、学びを続け、成長することを忘れないでください。
これは,日本大学の教育憲章「自主創造 自ら学ぶ、自ら考える、自ら道をひらく)」に通ずるものがあります。
仕事でも、余暇を楽しんでいるときでも、日常生活においてどんな時でも、常に「自主創造」を心掛けて,日々の時間を大切に過ごせば、新たな発見があり、新たな知見が得られ、日々成長を重ねられ、皆さんが抱く夢の実現にきっと結びつくことでしょう。
夢の実現には挑戦するマインドも不可欠です。
「CST x Dream」 日大理工は、これからも皆さんが夢を追いかける挑戦を支援・応援します。
このキャンパスには恩師や後輩たちがいますし、一緒に研究などに従事した同僚や卒業生が集まる拠点として、様々な交流の機会があり、皆さんをいつでも暖かく迎え入れる環境を整えています。
これからも一緒に夢を追いかけて、挑戦を続け、ともに豊かな未来社会を築いていきましょう。
結びに、お願いですが、これまで支えてくださったご家族、指導教授、友人など、すべての方々への感謝の気持ちは忘れないでください。
そのご恩返しは、皆さんがそれぞれに社会で活躍して、豊かな人生を歩むことです。
このことを常に胸に刻み,新しい生活においても一瞬一瞬を大切に過ごしていただくお願いいたします。
重ねて大学院修了をお祝い申し上げるとともに、皆さんの更なるご活躍とご健勝を祈念して、甚だ簡単ではありますが、式辞とさせていただきます。
令和7年3月25日
日本大学大学院理工学研究科長 轟 朝幸

