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2025年11月19日
分離技術会 年会2025において、物質応用化学専攻博士前期課程2年の鈴木聖哉さん・田中悠太郎さんが学生賞を、博士前期課程1年の山本凌さんが学生賞および企業奨励賞を受賞しました。
2025年10月31日,11月1日に日本大学理工学部駿河台校舎1号館で開催された分離技術会年会2025(実行委員長:物質応用化学科 松田弘幸教授)において、物質応用化学専攻博士前期課程2年(分析化学研究室)の鈴木聖哉さん・田中悠太郎さんが学生賞を受賞しました。
また、物質応用化学専攻博士前期課程1年(化学工学研究室・栗原松田グループ)の山本凌さんが学生賞および企業奨励賞(住友重機械プロセス機器株式会社)を受賞しました。
鈴木さん・田中さん・山本さんの発表題目は以下の通りです。
■鈴木聖哉さん
イオンクロマトグラフィーによる有機材料中のヨウ素の分析
■田中悠太郎さん
PFBHA含侵シリカ捕集剤を用いた高速液体クロマトグラフィーによる室内外空気中のアルデヒド類の同時分析
■山本凌さん
抽出蒸留による2成分系共沸混合物メタノール+シクロペンチルメチルエーテル分離のためのエントレーナ選定
鈴木さんは、有機材料中のヨウ素をヨウ化物イオンとして検出する分析法および高感度分析を目指した有機材料の前処理法について検討を行うとともに、確立した方法を実際の有機材料中のヨウ素の分析に適用し、 その成果を今回発表しました。ハロゲンの中でもヨウ素は国際規制による明確な制限値が設定されておらず、国内でも一部の工業規格で基準が示されているのみであるため、有機材料中のヨウ素の実態を把握し、精確かつ高感度分析法を確立することで、材料の安全評価法としての適用および規制への対応が見込まれます。
田中さんは、従来の空気中のアルデヒド類の測定法に代わる方法としてO-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシルアミン (PFBHA) 含侵シリカ捕集剤を用いた捕集法および誘導体化法に着目し、室内空気中のアルデヒド類への適用例を中心に、その成果を今回発表しました。空気中のアルデヒド類は、建材、生活用品などから由来しますが、それらの発生メカニズムは多岐にわたるため、空気中のアルデヒド類の実態を把握し、精確かつ高感度分析法を確立することで、環境影響および安全評価法としての適用および規制への対応が見込まれます。
山本さんは、従来広く利用されているエーテル類に替わるグリーンな溶媒であるシクロペンチルメチルエーテル(CPME)に着目しました。CPMEを製品として取り出すためにはメタノールとCPMEの分離を行う必要があります。しかし、これらの混合物は共沸混合物を形成するため,通常の蒸留ではなく抽出蒸留で分離することに着目し、山本さんは分離対象の共沸混合物に対するエントレーナとして,バイオマスより生成可能である乳酸エチルを検討し、関連する気液平衡の測定を行いました。その測定結果は、グリーンな分離精製プロセスの構築に寄与するものと見込まれます。
厳選なる審査の結果、鈴木さん・田中さん・山本さんが学生賞を受賞しました。あわせて山本さんは住友重機械プロセス機器株式会社から「企業奨励賞」を受賞しました。
おめでとうございます。


