日本大学理工学部

Step2

超高速ハードディスクをつくる

電子工学科

現在、世界の多くの情報は、ハードディスク・ドライブと呼ばれる情報蓄積装置に保存されております。これは、堅い円盤(ハードディスク)上に無数に作られたナノサイズの高性能磁石の向きが盤面に対し上向き(1状態)か下向き(0状態)かによりデジタル情報として記憶されております。この磁石の向きを変えることが情報を“記録”する事に相当しますが、現行技術の方法では、これ以上の高速化が原理的に困難な状況まで来ております。

本講義で紹介する研究では、全く異なる“光”を用いた従来にない新原理により記録速度を数万倍に高める方法を研究しております。その中心となる原理は、超短単一パルス光照射のみによる「光誘起完全磁化反転現象」で、2006年に国際共同研究により発見しました。従来電磁石による磁場で磁石の向きを変えていたのに対し、極短時間光を照射するのみで“磁気記録”が可能となります。このような超短時間領域(フェムト秒:10-15秒)での光-物質間作用に関する実験的知見、原理、ともに未踏領域であり、理学・工学の融合研究が求められ、様々な国内外研究者・機関との連携研究も推進しています。全く新しい原理に基づく「超高速ハードディスクをつくる」アイデアを紹介いたします。

塚本 新
塚本 新
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HDD(ハードディスクドライブ)HDD(ハードディスクドライブ)超短パルスレーザー利用超高速光誘起磁化反転装置超短パルスレーザー利用超高速光誘起磁化反転装置

電子工学科

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