No. A-1 出張講義対応 オンライン講義対応

製鋼過程で発生する産業廃棄物のリサイクルと環境対策

担当講師:梅村 靖弘

自動車や建築構造物など私たちの暮らしに必要な物を製造する材料として重要なものに鉄鋼があります。
鉄鋼を作る段階で出る産業廃棄物は「鉄鋼スラグ」と呼ばれその多くが, まだ有効利用されずに放置されています。鉄鋼スラグには「高炉スラグ」と「転炉スラグ」の二種類があります。高炉スラグは国内で約2300万t発生しセメント材料等として有効利用されています。
しかし, 転炉スラグは約1000万t発生しますが, 含有する遊離石灰の水和により膨張崩壊するため埋立用材に使用される以外, 有効利用の方法が確立されていません。

一方, コンクリートの材料であるセメントは石灰石を原料として作られるもので, 製造時に原料を約1450℃で焼く必要があり, その際, 多量の二酸化炭素を排出することから地球温暖化対策が必要となっています。
そのためセメントを減らしてセメントの代替となる材料の活用が求められています。転炉スラグが高炉スラグと同様にセメントの代替材料として使えるようになれば, リサイクル面で有効利用が可能となるだけでなく, セメントの生産量を減らすことに役立つことになります。

以上のことから, この授業を通じてリサイクルと環境問題は別々のものではなく, つながっているものだということを理解して下さい。

製鋼過程と鉄鋼スラグ