担当講師:今池 健
近年,省エネルギー化の要求やスマートフォンのバッテリー持ち時間の増加など,いかに少ない電力で電子回路を動作させるかということが重要な課題となっています。
回路が消費する電力を下げる最も簡単な方法は,電子回路を動作させる電圧・電流を下げることですが,回路内の信号が小さくなるため,外部からのノイズによって誤動作の原因となるほか,その回路自身から出てくるノイズの影響も無視できなくなってきました。特に各種センサーなど微弱なアナログ信号の変化を取り扱う場合や,コンピュータ内部の超高速なディジタルデータ伝送において問題になります。
我々はノイズキャンセリング技術を用いて耐ノイズ性に優れた電子回路,ノイズを外部に出さない電子回路の開発をおこなっているほか,アナログ-ディジタル変換器(AD-converter)と計算機を用いた信号処理を行うことで,完全にノイズに埋もれた信号の中からノイズを除去し,必要な信号のみを抽出可能にする研究しています。
本講義では低雑音回路の設計について水晶発振器を中心に,ノイズキャンセリング手法, それを応用したセンサについて紹介します。


