No. M-13 出張講義対応 オンライン講義対応

計算機で薬をつくる

担当講師:山中 雅則

医薬品の開発(創薬)には長い開発期間と多額の開発費が必要である.
例えば, 1つの医薬品が市場に出るためには約15年の 年月と, 2000 億円程度の研究開発費が必要であるとされる.

創薬のステップは大きく分けて,対象疾病の選択,薬候補の探索・改良,臨床試験である。
このうち,薬候補の探索・改良について計算機上で行うことで大幅な期間短縮と研究費の削減が検討されている。このような,従来は実験室における実験で行っていた部分を計算機上で行う創薬方法はインシリコ創薬と言われる。
インシリコとはラテン語でシリコンの上で,つまり計算機の上でという意味である。実際に,インフルエンザの抗ウイルス薬では性能評価が行われている。この薬候補の探索・改良には,近年の計算機技術の発達やデータベースの整備により,分子動力学などの古典力学的手法や量子力学計算・量子化学計算などが用いられている。

これら,古典力学的,量子力学的な方法がどのように具体的に応用されているのかについて,物理学や情報科学の観点から説明する。