歴史から考える教科書に書かれた物理学の構築

担当講師:雨宮 高久

アイザック・ニュートンという物理学者が,1687年に『自然哲学の数学的諸原理(プリンキピア)』を著し,現在の教科書で勉強する力学の基礎体系を築いたことは皆さんもご存じかもしれません。
しかし,ニュートンという天才ひとりによって力学の体系化が完成したわけではありません。例えば,ma=Fという(ニュートンの)運動方程式は,運動の第2法則の帰結として導出されるものですが,この方程式はニュートンが導出した訳ではありません。実は,運動方程式はニュートンが亡くなった後,力学が微分積分学と組み合わさることで,漸く導出されました。そして,その象徴とも言えるものが,1788年にフランスの数学者・物理学者ジョゼフ・ルイ・ラグランジュによって書かれた著書『解析力学』でした。

このように,多くの科学者たちがさまざまな研究結果を発表し,さらにそれらが密接に関わり合うことによって,現在の教科書に書かれている自然科学は構築されていったわけです。
本講義では,教科書に書かれている科学(物理学)がどのように構築されていったのかを考えるきっかけとして,物理学者による研究活動を踏まえた物理学の歴史に関して御話致します。

なお,物理学の歴史は多岐にわたっているため,具体的な講義内容に関しては事前に要相談とさせて頂きます。