担当講師:保谷 哲也
みなさんは,「人工知能」という言葉を聞くと,どのようなことをイメージされるでしょうか?
おそらく,手塚治さん原作の「鉄腕アトム」やスピルバーグ監督の映画「A.I.」などで登場する,人間型のロボットが思い浮かぶことと思いますが,今,現実にこのような人工知能を搭載したロボット・人工生命体の実現に向けて研究が世界中のあちこちで盛んに行われています。
この「人工知能を創る」というテーマに関して言えば,主に情報工学の分野で,コンピューターの進歩とともに発展してきましたが,つい最近になって,ようやく情報工学のみならず,脳科学(認知科学・心理学)や言語学の知見も取り入れる必要があることに研究者達は気づいたのです。
ですが,その一方で,まだ人間の子供並みの知能はおろか,アメーバーのような単体細胞生物の動きすら人工的に模倣するのが困難なくらい研究は進んでいません。
また,今後も発展を続ける人工知能ですが,それが実現され,私たちの身の回りに当たり前に存在する未来の社会ついてあれこれ思案するのもやはり研究者達の仕事ではないか,と私は思います。つまり,「創る」ということと並行して,その人工的に生み出されたものと「共存する」ことも考えてゆかねばなりません。
ここでは,その実際に「創る」ということと,いかに我々人類と「共存する」のが望ましい在り方か,もテーマに含めて考えていきます。